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【名探偵コナン】緋色の弾丸のクエンチとは?煙の名前や実際に起きたらどうなる?

映画

1年間の公開延期を経て2021年に公開された『劇場版コナン 緋色の弾丸』。

今回の犯人がコナンたちをリニアに乗せないためにしかけた罠、「クエンチ」。

聞きなれない単語に、検索したファンも多かったようです。

「クエンチ」とはいったい何?
白い煙の正体は?

そのほかネットの評判もまとめました。
(作品の重大なネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

【緋色の弾丸】クエンチとは

劇中で犯人がしかけたトリックのひとつ。

MRI検査室から充満したヘリウムガスによって、灰原をはじめ蘭や一般市民まで昏睡状態におちいってしまいました。

MRI(Magnetic Resonance Imaging・磁気共鳴画像診断装置)とは、強い磁石とラジオに使われるような電波を使って体内の状態を画像にすることができる装置です。

『緋色の弾丸』では、「リニアに使用されているような超伝導磁石が使われている」と説明があります。
(MRIには「超伝導磁石型」と「永久磁石型」があります)

「超伝導磁石型」MRIにはMR信号を作るためのコイルと、電波を画像化するためのコイルがあり、どちらも磁場を発生させる時に高熱が生じます。

このコイルの熱を冷却するために使われているのが「液体ヘリウム」です。

液体ヘリウムは電磁コイルを-269℃で「超伝導状態」まで冷やしていますが、これがなんらかの理由で「通常の伝導状態」になってしまい、磁場が失われることを「クエンチ現象」と呼んでいます。
(「日本画像医療システム工業会規格・MRIのQ&A」より)

劇中では液体ヘリウムが気化し、冷却能力が失われることでクエンチを引き起こしています。

液体ヘリウムは気化すると膨張率が約700倍もあり、MRIのメーカーの仕様や磁場の強さによって条件は変わりますが、最大約1,000㎥のガスが急激に発生します。

MRI検査室を5m×10m×3mぐらいだとすると、容積は150㎥。

そこに1,000㎥のガスが爆発的に発生すると、空気は圧迫され気圧が上昇して内開きのドアは開かなくなってしまいます。
(劇中でも「ドアが開かない!」とパニックになっていた人がいました)

ヘリウムガス自体は無色で無害ですが、気化した温度は約-200℃。

ガスの噴射に直接触れると凍傷になることも。

また密閉された部屋に充満すると酸素濃度が下がり、酸欠状態になるのでとても危険です。

劇中では灰原が「クエンチ」を冷静に判断し、「ヘリウムガスが部屋の酸素濃度を下げること」「酸素濃度が急激に下がると失神し、動けなくなる」「クエンチが起きても通常は安全装置がある」などの説明をしていました。

安全装置は、通常であれば屋外へヘリウムガスを排出してくれます。

また緊急事態にはドアや窓を破れるよう、「バールのようなもの」が用意されている場合もあるようです。

白い煙の名前は

白い煙は、クエンチにより気化したヘリウムガスによって急激に冷やされた空気中の水蒸気です。

霧のようなもので、正確には煙ではありません。

劇中では灰原が部屋に入って来た白い煙を見て判断していましたが、あれは煙やヘリウムガスではなく、ガスによって一気に冷やされた水蒸気だったよう。

でも蘭たちが次々に倒れてしまったので、緊迫感がありましたよね。

見た人からは「面白い」「思いつかないトリック」と言われています。

劇中のクエンチではけが人などが出ず、蘭たちも無事でしたがもし実際にクエンチが起きたらどうなるのでしょうか?

【クエンチ】実際に起きたらどうなる?

クエンチが実際に起きた動画を見ると、まさに「爆発」といってもいいほどの音と衝撃が…。

白い煙(水蒸気)の量もハンパなく、「すごい火事」と勘違いしてしまうかも…。

実際の映像でも安全装置が作動し、煙(水蒸気とヘリウムガス)はすべてダクトを通り屋外へ排出されています。

クエンチが起きる場合としては、老朽化したMRIの廃棄時や、災害などで電源が落ち、復旧できなかった時などに計画的にクエンチを起こしてヘリウムを排出させる場合などがあるようです。

しかし、まれに人為的ミスにより発生してしまうクエンチもあるとか。

ヘリウムの液量調整を失敗し、クエンチが起きてしまった病院ではヘリウムの再充填と超伝導状態に戻すための磁場調整があり、300万円以上もかかってしまったよう。

MRIの復旧はとてもお金がかかるため、劇中の惨状を見て「他人事じゃない」と感じた医療従事者もいるようです。

映画を観ていても、つい現実的に考えてしまうのはあるあるですよねw

また実際にクエンチの「直撃」を受けたという人が生存していることからも、安全装置が正常にはたらけば命に別状はないようです。

ほかにも「液体ヘリウムは希少化が進んでいるため、クエンチせずに回収や再液化の技術が進むと良い」という意見や、「新しいMRIはヘリウムを継ぎ足す回数が少なくてすむため、クエンチが起こりにくい」という意見、「大学の実験で使うヘリウムは風船で回収して再利用する」という意見など、本作のクエンチは実際にMRIやヘリウムガスに携わるファンからの関心も高かったようです。

『緋色の弾丸』はフィクションなのでクエンチをバンバン起こしても大丈夫ですが、実際には金額的にも復旧の大変さからも、絶対に起こさないで欲しい現象ですね。

【クエンチ】4DXの映画館では実際に煙が出ていた

公開時、4DXの映画館で鑑賞したファンからは、「大量の煙が楽しい!」「クエンチを体験できた!」と大好評だったようです。

劇中では蘭や灰原たちのピンチの場面ですが、アトラクションのように楽しめるのは4DXならでは。

安全なクエンチを体験できたのはうらやましいですね。

【クエンチ】灰原が気づいた本当の理由

クエンチのシーンで、灰原が白い煙が出ているのを見ただけで火事ではなく「クエンチ」だと分かった理由として、「電話していたコナンの声がヘリウムガスを吸って甲高くなっており、それで”ヘリウムガス”だと気づいた」という説もあるよう。

…それだ!w

しかし実際にクエンチのヘリウムガスを吸うと、濃度が高く酸素が含まれていないため、すぐに頭痛が起きるなど会話するほどの余裕はないようです。

でもコナンの声を聞きながら、冷静に「声が高くなった…。これはヘリウムガスね!」と判断する灰原もかっこいいですよねw

まとめ

クエンチとは、劇中で犯人がしかけたトリックのひとつ。

液体ヘリウムが気化して大量に放出される現象のこと。

白い煙の名前は、クエンチにより気化したヘリウムガスによって急激に冷やされた空気中の水蒸気。

クエンチが実際に起きると、爆発といってもいいほどの音と衝撃がある。

大抵の場合は安全装置が作動し、煙(水蒸気とヘリウムガス)はすべてダクトを通り屋外へ排出される。

灰原がクエンチに気づいた本当の理由は、「電話していたコナンの声がヘリウムガスを吸って甲高くなっており、それで”ヘリウムガス”だと気づいた」という説がある。

 

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