ライオンキングは手塚治虫ジャングル大帝のパクり?裁判の結果は?

映画

ディズニー製作の『ライオンキング』は、1994年に公開された長編アニメーション映画。

2019年にはリメイク実写版も公開され、世界中のファンが楽しんでいます。

しかし公開当時は、手塚治虫の『ジャングル大帝』にストーリーや設定が酷似していると話題になり、日本の漫画家とディズニーが対立する騒動になりました。

ライオンキングは手塚治虫のパクリ?
ライオンキングとジャングル大帝の裁判の結果は?

ネットの意見をまとめました。
(作品のネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

ライオンキングは手塚治虫ジャングル大帝のパクリ?

『ライオンキング』は、手塚治虫先生の『ジャングル大帝』をパクってるという噂があるようです。

気になる口コミを紹介します。

ライオンキングはジャングル大帝を参考にしている

ディズニーが、オリジナルアニメとして『ライオン・キング』を公開したのは1994年。

「初めてのオリジナルストーリーに基づく映画」としましたが、この内容が手塚治虫先生の『ジャングル大帝』に酷似していたため、「ディズニーが日本人漫画家の作品を模倣した」と日米両国で話題になりました。

『ジャングル大帝』は手塚氏が1950年代に発表した作品で、アメリカでも『キンバ・ザ・ホワイトライオン』というタイトルで1966年にアニメを放映し、人気シリーズとなって70年代~80年代にも放送されています。

この疑惑が持ち上がった時、ディズニー側は
「『ライオンキング』の制作スタッフは公式にはアメリカで放映された『ジャングル大帝』を見ていない」
として「パクリ疑惑」を否定していました。
(そんなことある?)

しかし2019年に『ライオンキング』が実写化されたことで、再びこの「パクリ疑惑」が浮上し、議論となっていたようです。

ライオンキングとジャングル大帝の類似点

『ライオンキング』と『ジャングル大帝』が似ていると言われているのはどこなのでしょうか?

・どちらも生命の壮大さ、人生がテーマの作品
・アフリカの子どもライオンが主人公
・『ジャングル大帝』の主人公レオの英語版の名前は『キンバ』、『ライオンキング』の主人公の名前は『シンバ』
・どちらも父ライオンが殺され、子ライオンが成長して戻ってくるストーリー
・悪役は左目にキズがあり、たてがみが黒い
・悪役の子分がまだら模様のハイエナ
・主人公の面倒を見るのはヒヒと鳥
・死んだ父ライオンが雲の中に現れるシーン

ほかにも、アニメ版『ライオンキング』のコンセプトアートでは、シンバが白いライオンとして描かれているのも判明しています。

言うまでもなく、白いライオンは『ジャングル大帝』のレオと同じですよね。

子供の時に『ライオンキング』を見たという人は、『ジャングル大帝』の方がライオンキングの真似だったと思っていた人も。

ディズニーのライオンキングの方が世界的に有名なだけに、影響力も大きいですよね。

手塚氏側もアメリカ映画から影響を受けていた

『ライオンキング』が『ジャングル大帝』から影響を受けていたように、手塚先生も『ピノキオ』や『バンビ』などディズニー映画から多くのインスピレーションを受けていたという声があります。

偉大なクリエイター同士がお互いに影響を与えあい、多くのファンに愛される作品が生み出されるなら、外野が「パクリ!」「パクリじゃない」と議論するのはまた違う話なのかな?と思います。

とはいえ『ライオンキング』と『ジャングル大帝』は、あまりに似すぎているために論争を呼んでしまったようです。

言われるほど似ていない

一方、両作品が「議論になるほどは似ていない」「パクリと言われるほどではない」という人も。

「どちらも見ていてどちらも好きだけど、そこまで似てると思ったことがない」
「ライオンが王様というところしか共通点がない」
「親が殺されて子供がたくましく成長するストーリーは似てるけど、よくある話だし」

など、人によっては「あまり似ていない」と感じるようです。

『ライオンキング』のストーリーはシェイクスピアの『ハムレット』の方が似ているのでは?という人も。

どちらも王道のストーリーだけに、展開が似てしまうのは仕方ないという意見もありそうです。

ライオンキング・ジャングル大帝との裁判の結果は?

コンプライアンスが厳しい現代では泥沼裁判になりそうなこのパクリ疑惑。

1994年当時はいったいどうだったのでしょうか?

実際には裁判は行われていない

「ディズニーと手塚プロが裁判をした」
「『ジャングル大帝』が勝った」
「裁判で『ライオンキング』は『ジャングル大帝』のパクリだと認められた」

など、さまざまな口コミが広がっていますが、実はこの件について、手塚氏側(手塚治虫先生は1989年に亡くなっているため手塚プロダクション)は、裁判を起こしていません。

周囲が騒いだものの、手塚プロは静観していたというのが事実のようです。

その理由については、

・当時、手塚プロは別の訴訟を抱えていた
・アメリカの巨大企業であるディズニーと裁判をする経済的余裕がなかった
・事を荒立てるのを良しとしない風潮があった

などが挙げられています。

アメリカの映画誌(ハリウッドレポーター)はこの件について、「当時もし手塚プロがディズニーを訴えていたら、数ある類似点はかなり説得力のある主張になったのではないか?」と書いています。

もし裁判をしていたら、『ライオンキング』はパクリだという判決が出ていたかもしれませんね。

日本の漫画家とディズニーの対立

裁判にはならなかったものの、この盗作疑惑に対し里中満智子先生が、日本の漫画家82人を含むクリエイター488人の代表として「偶然の一致とは言い切れない」と『ライオンキング』の配給会社に抗議メッセージを送っています。

ディズニー側からはていねいな返答があり、
「自分たちは決して真似をしたつもりはないが、手塚治虫さんの業績については良く知っているし、敬意を表している」
という内容だったそう。

なぜディズニーを訴えなかったかの理由

手塚治虫先生の息子である手塚眞さんが、なぜディズニーを訴えなかったかについて語っています。

それは最終的に「『ライオンキング』は『ジャングル大帝』に似ていない」と感じたからだそう。

「アフリカが舞台で、ライオンやヒヒが登場する。それだけで絵は似てしまいます」
「賢いサルの長老や、鳥まで登場します。岩の上にライオンが立っている雄姿はそっくりです。でもこれは、テレビで放映されていた『ジャングル大帝』のイメージです」
「本当の原作、手塚治虫の漫画『ジャングル大帝』には、似たような場面は登場しません」
「つまり”パクリ”だと言われている部分は、ほとんどがテレビの『ジャングル大帝』なのです」
「その演出は手塚ではなく、山本暎一さんという当時の虫プロの監督です」
「なので本来は山本監督が訴えるべきなのですが、山本さんご本人が”いいよ、気にしないよ”とおっしゃっていたので、それ以上の話の発展はありませんでした」

手塚眞著『天才の息子』

なるほど…。

それなら手塚プロが訴えなかったのも納得できますね。

山本監督もおおらかな方だったのかもしれません。

またほかにも両作品が似ていないとした理由について、

・『ライオンキング』は動物だけの世界の物語
・『ジャングル大帝』は白いライオンが人間と心を通わせるところが独創的な物語。ライオンが人の言葉を話し、そこに人間と動物の直接の対話が生まれています
・『ライオンキング』には人の言葉はおろか、人間さえも登場しません。訴えているテーマはシンプルな自然回帰です
・これは本質的に違う物語、違うテーマだと思いました

これら手塚眞さんが指摘した両作品の違いは、視聴者も感じたようです。

よく似ているように感じても、本質やテーマなど深い部分が違っているのかもしれませんね。

パクリ騒動の決着

1994年の騒動は、手塚プロが「手塚治虫が生きていたら”自分の作品がディズニーに影響を与えたのなら光栄だ”と語っただろう」という声明を出したことで、沈静化していきました。

ディズニーと手塚プロ、どちらも泥沼になるような事態を避け、大人の対応をしたという見方もあります。

もし裁判になっていたら、作品が公開停止や放送禁止になっていたかもしれないですよね。

どちらも名作で多くのファンがいる作品なので、これからも楽しんで視聴したいですね。

まとめ

ディズニー製作の『ライオンキング』は、1994年に公開された長編アニメーション映画。

2019年にはリメイク実写版も公開された。

ライオンキングは手塚治虫の『ジャングル大帝』にストーリーや設定が酷似していると公開当初騒動になった。

ディズニーはライオンキングをオリジナルアニメとして公開したが、ジャングル大帝に設定などが酷似していたために日米両国で話題になった。

手塚氏側はディズニーを訴えていないので、実際には裁判は行われていない。

パクリ騒動は、手塚プロが「手塚治虫が生きていたら”自分の作品がディズニーに影響を与えたのなら光栄だ”と語っただろう」という声明を出したことで、沈静化していった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました