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余命10年の映画がひどいし面白くない?原作と違うという意見も

映画

『余命10年』は、2017年に逝去した小坂流加さんの原作を映画化した2022年3月公開の作品。

「あと10年しか生きられない」と言われたら、あなたはいったいどうしますか?という問いを投げかけられるような物語です。

でも一部では「ひどい」「面白くない」という意見が。

いったいどんなところがひどいのでしょうか?

そのほか「原作と違う」部分もまとめました。
(※作品の重大なネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

【余命10年】ここがひどい

『余命10年』は、主演:小松菜奈・坂口健太郎のロマンチックで切ない青春映画でもあります。

でも一部では「ひどい」と言われることもあるようです。

どんなところがひどいのでしょうか?

ストーリーがありきたり・薄っぺらい

『余命10年』は、いわゆる”病気ものの恋愛映画”。

余命10年を宣告された20歳の茉莉は、和人と出会い互いに惹かれあいます。

ふたりの思い出は増えていきますが、運命は残酷で…。

という、良く言えば「泣ける」、悪く言えば「ありがち」なストーリーです。

結末も皆さんが予想する通り。

難病の女の子が主人公で、最後は亡くなってしまうという恋愛映画といえば、有名な「世界の中心で愛を叫ぶ」を筆頭に「君の膵臓を食べたい」「君は月夜に光り輝く」など数多くの作品がありますよね。

また海外でも病気ものの作品はたくさんあり、流れもだいたい同じ。

映画ファンにとっては「見たことある」「このパターン何回も見た」と感じてしまうかもしれません。

病気ものの恋愛映画は病気の設定や描き方に違いはあっても、似たような結末になりがちですよね。

「めちゃくちゃベタすぎる話で全然泣けなかった。主人公の女の子も面倒なかまってちゃんみたいな印象」
「私はどうせ死ぬから付き合わないほうがいい、付き合ってもどうせ治らないから別れよう、はいさようなら。ありきたりであまり盛り上がりもなく、お涙頂戴だけのストーリー」
「この俳優陣だから話題になった。物語の本質としては大したことない、過大評価されている作品」

など、お決まりのパターンに辛口な口コミが集まっているようです。

前に似たような作品を見たことがある人にとっては、ストーリーがありがちに感じて薄っぺらく、ひどいという感想になってしまうのかもしれませんね。

構成がひどい・前フリが長い

「起承転結の”起”をずっと見せられている気持ちだった」
「小松菜奈と坂口健太郎のイチャイチャが見たいのに付き合うまでが長すぎ」
「前半スカスカ、後半つめつめ。終わりのシーンは尺かせぎか伸ばす伸ばす。和くんをとにかく走らせまくり、茉莉を探させるシーンばかり。それなのに思い出シーンは全てダイジェスト。意味が分からない」

など、『余命10年』の構成がひどいという口コミがありました。

人気俳優同士の恋愛映画ということで、二人のラブラブなシーンを見たかった!という人も多かったよう。

でも映画全体から見ると二人が付き合うまでの過程が長すぎ、無駄に尺をとっているという不満の声がありました。

さらに二人が付き合いだしてからの仲良しシーンは、すべて数秒のカット。

せっかく思いが成就したのに…。

ダイジェストでさらっと流されるなんて、恋愛作品としてバランスがおかしいという意見もありました。

ただ、このダイジェスト効果は「恋愛描写というより人生描写として最高」という声もあり、よい演出と感じているファンもいるようです。

タイトルで内容がだいたいわかるからひどい

「内容が薄い」ともかぶりますが、『余命10年』のタイトルから「内容がだいたい分かってしまうのでひどい」という意見がありました。

確かにw

もうタイトルだけでどんなストーリーか想像できてしまいますよね。

ある意味王道なので、「デートで見たい」「泣ける映画が見たい!」という時はぴったりですが、出オチと感じてひどいという人も多いかもしれません。

【余命10年】ここが面白くない

「『余命10年』が面白くない」という意見もあるようです。

どんなところが面白くないのでしょうか?

泣けなかった

「よくある病気ものの恋愛映画のうすい表面的なところだけを切り取って、ただ繋げた感じ。まったく泣けませんでした」
「泣けると聞いていたのですが全く泣けず、ずっと早く終わってくれないかなと思ってました」
「話の流れが王道で、BGMがいかにも涙をさそっているようで入り込めませんでした」

など、ストーリーが定番なところや、わざと涙を誘うような音楽や演出に醒めて泣けなかった=面白くなかったという意見がありました。

『君の名は』以降の映画は、美しい映像にドンピシャでかかるエモい音楽や、スローモーションになる演出で「泣かせに来る」パターンが増えたように思います。

ストーリーに合った展開ならこれ以上なく盛り上がるのですが、制作側の「泣け!ここで泣け!」という意図を感じてしまうと、ちょっと醒めてしまったりしますよね。

先の項目でも紹介したように、構成がいまいちで視聴者の気持ちがそこまで盛り上がらないのに、音楽や演出、演技がやたら大げさだとチグハグに感じ、泣けないという口コミになってしまうのかもしれませんね。

物語を素直に楽しめない人には面白くない

「純愛系」「恋愛系」の映画は、物語に入り込めないと面白くないという意見がありました。

また医療ものの作品は、現実ではありえないシーンがあると気になって楽しめなくなってしまうことがありますよね。

実際にはありえないけど、それを忘れさせてくれるほど主人公たちに魅力があるかにかかっているとも言えますが…。

『余命10年』はとくに意外性があるストーリーではないので、映画をツッコミながら見てしまうタイプの人は面白くないと感じてしまうようです。

原作も面白くない

ごく少数の口コミですが、「原作も面白くない」という意見がありました。

原作の小説は2007年に刊行されていて、原作者の小坂流加氏は作中の茉莉と同じ難病「原発性肺動脈高血圧症」を患い、2017年に亡くなっています。

小坂氏も余命10年を宣告されながらの執筆作品で、茉莉の闘病シーンは実体験が元になっているため、とてもリアリティがあると評価されています。

原作者が亡くなっているためか、「原作が面白くない」という声はほとんどないのですが、正直なレビューでは「思ってたほど面白くない」「そこまで感動しない」という意見があるようです。

【余命10年】ここが原作と違う

映画『余命10年』は、原作と違う点がいくつかあります。

原作派からは「改悪」「原作者が伝えたい部分が希薄になっている」と評判が悪いよう。

どんなところが原作と違うのでしょうか。

①原作の茉莉は小説ではなく漫画を描いている

映画『余命10年』では茉莉は文才を持ち、ライターとして働きながら小説「余命10年」を世に遺すという設定になっています。

ところが原作では、茉莉はアニメやコスプレを愛するちょっとオタクな女の子。

同人誌で漫画を描いていて、映画との大きな違いになっています。

これは、制作側が茉莉=小説家である小坂氏に意図的に寄せているのかもしれませんね。

ただ、映画では茉莉の執筆シーンはほとんどなく、闘病しながら苦労して書いていたというわりには、作中に小説が登場するのは少しだけ。

遺作として出すなら、もっと伏線としてしっかり描写するべきだったという口コミがありました。

②原作の和人は社長の息子ではなく家元の息子

映画『余命10年』では、和人は「社長の跡取り息子」。

しかし実家とはうまくいっておらず、親とは絶縁状態です。

仕送りも少ないのか、居酒屋でバイトをする日々。

原作の和人はそこまでシビアな生活を送っていません。

茶道の家元を継ぐ立場ですが、言われるままの将来に疑問を感じており、自分の進む道を決めきれずにいるという設定です。

モラトリアムですね。

原作の和人がいいところのお坊ちゃんでお金に不自由していない設定を引きずっているのか、映画の和人は居酒屋バイトでお金がないはずなのに、都内にとても広い部屋を借りています。

一人暮らしなのに!

収入が少ないのにおしゃれで広い部屋に住んでいるという矛盾になってしまいました。

本当は親からこっそり仕送りがあるという裏設定かも?

③原作の和人は自殺未遂をしない

原作派がもっとも謎に感じているのが「和人の自殺未遂」のようです。

映画『余命10年』では、和人は父親との関係が悪く、自分の居場所を見失いゴミ屋敷のような部屋で自殺未遂をおこします。

「生きる意味とか分かんない」と言う和人に、「それってすごくズルい」と答える茉莉。

余命10年というのはめやすであって、本当はもっと短いかもしれない。

そんな体を抱える茉莉にとって、五体満足で健康な和人の無気力な態度は、腹が立つこともあったのかもしれません。

でもこの出来事がきっかけで、二人は互いを意識しはじめます。

和人が茉莉の言葉で生きる力を取り戻していくという映画オリジナルの設定は、原作派からは「和人がただの情けない男に…」「なんで茉莉がこんな男に惹かれたのか分からない」という不満になってしまったよう。

でも、茉莉の言葉が和人の生き方を大きく変えるシーンは、原作者・小坂氏の小説が多くの読者の心に残ったことに対するリスペクトになっているとする口コミもありました。

④茉莉と和人が最期に会うシーンの違い

映画『余命10年』では、和人は茉莉と別れたものの、彼女の死の直前にやって来ます。

和人はバイト先のお店から独立し、自分の居酒屋をオープンさせていて、しっかりと自分の道を歩き出している姿を見せに来るのです。

それは茉莉と出会い、そして別れの決断をしたから。

半昏睡状態の茉莉ですが、和人の思いはちゃんと伝わったのではないでしょうか。

原作では、茉莉は余命10年の最後の3年を残してプロポーズされます。

でもそれを断ってしまうのです。

「死の恐怖を感じたくないから」
「難病の自分は和人の邪魔になるから」
「自分が弱っていく姿を見せて、和人を苦しめたくないから」
と和人と別れ、一人で病と向き合い、闘病する覚悟を決めます。

原作の茉莉は、最後の3年間、愛する人に会わないまま亡くなります。

和人が再び茉莉に会いにやって来るのは、彼女のお葬式の時。

家元を継ぐ道を選び、「独り立ちできそうだ」と茉莉に告げる和人。

ハッピーエンドではありませんが、原作者が良しとしたラストは「会わないまま永遠に別れる」でした。

原作の茉莉は、和人のことを忘れたわけではありません。

和人に会えない寂しさや会いたい思いがあっても、それをこらえて病と向き合っていました。

最期まで会わない決断をした自分の判断は間違っていなかったと信じ続ける姿は、映画とは別の強さを感じさせてくれます。

この大きな改変は原作ファンにとって賛否両論だったようですが、制作側が「茉莉=小坂氏」としてリスペクトしていることが関係しているようです。

小坂氏があえて会わせなかった二人。

原作のラストを尊重しつつも、恋人同士の二人を「生きている間に会わせてあげたい」という気持ち、なんとなく分かりますね。

まとめ

『余命10年』は、2017年に逝去した小坂流加さんの原作を映画化した映画作品。

一部では「ひどい」「面白くない」という意見がある。

「余命10年」のひどいという意見は、ストーリーがありきたり・薄っぺらい、構成がひどい・前フリが長い、タイトルで内容がだいたいわかるからひどいというもの。

面白くないという意見は、泣けなかった・物語を素直に楽しめない人には面白くない・原作も面白くないというもの。

原作と違う部分は4つで、①原作の茉莉は小説ではなく漫画を描いている、②原作の和人は社長の息子ではなく家元の息子、③原作の和人は自殺未遂をしない、④茉莉と和人が最期に会うシーンの違い。

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