【もののけ姫】設定はいつの時代?キャラクター設定・登場人物の背景についても

映画

1997年に公開された長編映画『もののけ姫』。

当時の日本映画歴代1位の興行収入を誇り、日本アカデミー賞最優秀作品賞や文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞など数々の賞歴を持つ作品です。

「もののけ姫」で気になるのが作品の時代設定。

アシタカの村は縄文時代みたいなのに、タタラ場では銃を作っている…?
本当は何時代なの?

そのほかアシタカの村やエボシ御前の裏設定もまとめました。
(作品のネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

【もののけ姫】設定はいつの時代?

室町時代後期

『もののけ姫』は日本を舞台とした”時代劇”です。

でも、サムライやニンジャが出て来るような、武家中心の”時代劇”ではありません。

宮崎監督は、
「従来の時代劇の常識みたいなものにとらわれない、日本を舞台にしたファンタジーを作りたかった」
と語っています。

そして物語の舞台を「室町時代」に決めたそう。

「室町の前(鎌倉時代)は、人が主義主張で生きていた壮絶な時代。
それが室町になると、得なほう、都合のよい方につこうという動きが出て来る(笑)。そういう意味で、室町はちょっとおもしろい時代だなと思ったもんですから」
「それに女たちが自由でかっこいいんです」

宮崎作品にかかせない、気丈でほがらかで、働き者のタフな女性たちは女性から見ても素敵な存在ですよね。

従来の”時代劇”の舞台である城や町、水田のある農村ではなく、人を寄せつけない深い神々の森や豊かで清冽な流れ、たくさんの鳥や獣、虫などの「純度の高い自然」を再現しようとした目的は、「今までの”時代劇”の常識や先入観、偏見に縛られず、より自由な人物群を形象するため」と監督は書いています。

「『もののけ姫』の舞台である室町期は混乱と流動が日常の世界であり、南北朝からつづく下剋上やバサラの気風、悪党たちの横行、新しい芸術の混沌などからこんにちの日本が形成されていく時代です」
「戦国もののような常備の軍が組織戦を行う時代ではなく、一所懸命の強烈な鎌倉武士の時代でもない」
「もっとあいまいな流動期で、武士と百姓の区別は定かではなく、女たちも職人尽くしの絵にあるように、よりおおらかで自由でした」
(「ロマンアルバム もののけ姫」より)

21世紀に向かう混沌の時代、こういった時代背景の作品を作る意味があると監督は言っています。

『もののけ姫』の舞台に室町時代を選んだのは、監督の「生きろ」というメッセージなのかもしれませんね。

その他の時代という説

ほかにも「枯山水が始まったのが室町期であり、自然が人々の周りからなくなったためではないか?」という監督の説や「さまざまな時代のモチーフを取り入れて、あえて断定しないように制作されている」という説もあるようです。

また、より正確な時代の考察としては、

室町時代は1336年~1573年までの257年間をさしますが、作中でエボシ御前が石火矢について「明国のものは重すぎる」と発言しているため、明が建国した1368年以降、応仁の乱を経て鉄砲伝来までの1543年を舞台とする説が有力なようです。

1368年は、足利義満が三代目将軍に就任しています。

ジコ坊が「天朝さま」と呼ぶのはおそらく朝廷のことで、南北朝時代でもあり、後円融天皇と長慶天皇のふたりの帝が立てられていました。

宮崎監督が描きたかった「はっきりとした輪郭の人生」を生きている人々。

それを、いちばん表現できるのが室町時代だったようです。

神話の獣たちが息づく深い森や、鉄を作る城塞のようなタタラ場と働く人々、そして東国からやって来る、かつて滅ぼされた民の末裔…。

さまざまな立場の人物が登場し、混沌としていながらも生きるエネルギーにあふれた作品になっているところが、高い評価を受ける理由のようです。

キャラクター設定・登場人物の背景について

アシタカの設定

主人公・アシタカの設定は「大和朝廷に滅ぼされた東国の民エミシの末裔」。

エミシは”蝦夷””毛人”とも書き、現在の東北地方から東日本にかけて居住していた謎の多い民族です。

アシタカたち一族はヤマト(大和朝廷)の侵略に抵抗しつづけるも敗れ、その支配を逃れて隠れ里に身を潜めて暮らしています。

アシタカは王家の血を受け継ぐ少年で、いずれは一族の長となるはずでした。

アシタカの村の描写は縄文時代をモチーフにしてあり、火炎式土器や巨石信仰などのアニミズムや、”縄文農耕説”によるヒエ畑など縄文人の文化を表現してあります。

しかし、本来のエミシの風俗や習慣などはこんにちほとんど伝わっておらず、宮崎監督はブータンなどの少数民族をモデルにして習俗を再現したそうです。

エボシ御前の設定

女たちを束ねるタタラ場の長・エボシ御前の設定も、実はかなりハードなもの。

室町当時、貧しい農民が子どもを売る人身売買は広く行われており、エボシも売られて倭寇(13世紀~16世紀にかけて朝鮮および中国大陸沿岸に出没した海賊)の妻となっていたという裏設定があるそうです。

彼女自身が社会的弱者の立場にいたためか、身売りされた女や病に苦しむ人々、虐げられ行き場のない弱者たちを差別することなくタタラ場に受け入れています。

そして人々に教育をし、仕事を与えることで生きる希望を見出させています。

かつて身売りにあった経験を持っているからこそ、同じ境遇の女性たちや苦しむ人々を救うために「神殺し」を決行しようとする、強い意思の女性として描かれているんですね。

また宮崎監督が参考にしたのは、おとぎ話の”鈴鹿山の立烏帽子”という絶世の美女の存在。

「鈴鹿御前」とも呼ばれる女山賊で、鈴鹿山の山賊の頭である悪路王の妻でした。

しかし山賊退治にやって来た坂上田村麻呂のことが好きになり、夫を討ち取る手助けをしています。

エボシという名前は、宮崎監督の別荘がある土地の名前から来ているという声も。

ちょっとしたネーミングにも監督の遊び心が感じられますね。

まとめ

映画『もののけ姫』の時代設定は、室町時代後期。

その他にも、さまざまな時代のモチーフを取り入れて、あえて断定しないように制作されているという説もあるが、明が建国した1368年以降、応仁の乱を経て鉄砲伝来までの1543年を舞台とする説が有力。

またアシタカの設定は「大和朝廷に滅ぼされた東国の民エミシの末裔」。

エボシは売られて倭寇(13世紀~16世紀にかけて朝鮮および中国大陸沿岸に出没した海賊)の妻となっていたという裏設定がある。

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