「天国へのカウントダウン」は2001年に公開された「名探偵コナン」劇場版シリーズの第5弾。
劇場版初期の作品ながら、2020年1月に行われたファン投票では3位を獲得し、今でも高い人気を誇っています。
クライマックスで爆発炎上するビルから脱出するために灰原哀が披露する計算は難しいものですが、本当に合っているのでしょうか?
どんな数式なのか、また実際に可能なのか、ネットの声をまとめてみました。
(作品のネタバレを含んだ内容となります。ご注意ください)
【名探偵コナン】天国へのカウントダウンの灰原の計算
【高校物理 「等加速度運動」】
劇場版名探偵コナン「天国へのカウントダウン」にて、最終盤にコナン達が車でビルから飛び降りる場面。灰原哀が何やら計算をしていたのですが、最初はなんの計算かわかりませんでした。あれ、実は高校物理の等加速度運動の公式だったんですね。 pic.twitter.com/09WM0ytqcs
— nemurukame (@KonpekiS) July 1, 2019
西多摩市に建設されたツインタワー。
オープニングパーティーに招待されたコナンたち少年探偵団や灰原は、仕掛けられた爆弾によって爆発するタワーからの脱出を試みます。
屋上のヘリポートは使えないため、室内にあった高級スポーツカーを走らせとなりのB棟屋上プールへ飛び込む作戦を立てるのですが…。
ここで灰原の計算が冴えわたります!
「ビルの間は50メートル。
飛び移るという事になれば、60メートルって所ね。
隣のビルとの高低差は20メートル。
地球上の物体は、空間では水平方向に同じ速度で進むけど、下向きには重力により、決まった割合で速度を上げながら落下して行くの」
20メートル落下する時間を求める式は、
(自由落下・距離から計算より)
t=ルートg分の2h
t=求める時間(秒)
g=重力加速度 9.80665m/sec.2乗
h=落下距離 20m
これを式に当てはめると 2.0196秒 となります。
「つまり、20メートル落下するのに約2秒。
2秒で60メートル進まなくてはいけない。
という事は、1秒で30メートル。時速に置き換えると、108km/h」
一瞬で計算する灰原がハンパないですね。
登場する高級車はフォードの名車「マスタング・コンバーチブル」(5代目)で、最高速度は249㎞/h(V8気筒の場合)。
普通の道路なら出せるスピードですが、狭い会場では走行距離が取れずスピードを上げられないと判断したコナンは、爆発の衝撃波を利用した爆風でB棟へ飛び込むことに。
「成否の鍵を握るのはタイミングね。車がスピードを上げて、窓を突き破った瞬間に爆弾が爆発しないと、そのまま失速して墜落してしまう」
この方法を成功させるには、爆発のタイミングを正確にはかることが最重要ミッションとなります。
まさに『天国へのカウントダウン』ですね。
この生死をかけた脱出計画は、灰原の活躍によって成功します。
【天国へのカウントダウン】実際に脱出は可能かについて
ところで、この脱出計画は実際には可能なのでしょうか?
ネットでは「灰原のセリフから約2秒でB塔へ移動する計算ですが、これのみなら結構理にかなってますし、可能だと思います」など、「窓の外に飛び出し2秒で60m隣のプールに飛び込むのは可能」と考えるファンが多いようです。
ただし!
「爆風と同時のタイミングで窓を破るのは無理」
「2秒の間に灰原が落ちそうになる・光彦が支える・コナンが移動してヘルメットを蹴る…などするのは不可能」
「明らかに2秒以上かかっている」
というファンも多数。
爆速のスポーツカーで窓の外に飛び出すのは可能ですが、作中では
・同時にアクセルを踏んで加速
・勢いで灰原が車から投げ出される(!)
・光彦が灰原の手をつかみ、車外にぶら下げる状態で保持
・ぶら下がった灰原が装飾用の氷のオブジェにぶつかりそうになるので、コナンが歩美ちゃんからヘルメットを取り、キック力増幅シューズでヘルメットを蹴る
・オブジェを破壊
・プールに落下
と、ものすごいアクションの連続となります。
これがたった2秒間!
そして空中で行われます。
そのため、「無理がある」「不可能」という声が多いようです。
一番好きなコナン映画はたぶん天国へのカウントダウン。
映画館で見たときは、灰原の車のスピードの計算すげー!っておもったが高校で物理勉強した後に考えたら、自由落下しか考えてない、空気抵抗とか、風とかもろもろ全無視やんけ!って思った— おちんぽパンケーキ牛丼 (@tkg_kwst) February 9, 2018
また時間以外にも、「車内で動けば空中でのバランスが崩れて落ちる」「人をぶら下げていると空気抵抗があるので失速する」という理由から2秒では無理という声になっているようです。
コナンたちの必死の行動を私たちはコマ送りで見ているようなものとすれば、実際に流れている時間は2秒だけといわれても納得できそうですw
劇場版コナンのアクションシーンは迫力ある描写なので、つい考察してしまいがちですが、ここは「アニメだから可能!」ということにしておきたいですね。
まとめ
「名探偵コナン」劇場版シリーズの第5弾「天国へのカウントダウン」で、灰原哀がクライマックスで計算する式が難しいと話題になっている。
計算式はコナン達が車でビルから飛び降りる場面で披露される。
等加速度運動の公式を瞬時に計算する。
灰原のセリフから約2秒でB塔へ移動する計算だが、単純にスポーツカーでB棟に移動するのは可能かもしれないが、実際にはアクションの連続で2秒でそれらをこなすのは不可能と思われる。
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