『七夕の国』は、様々な物体に小さな穴を開けられるというちょっとした超能力を持った大学生・南丸(通称:ナン丸)が、突如起こる不可解な殺人と因習の村、行方不明の教授にまつわる謎に巻き込まれる物語。
名作と言われていますが、一部では「つまらない」「面白くない」と言われることも。
『七夕の国』がつまらないし面白くないのはなぜ?
そのほか怖いと言われるのはどこ?についてもまとめています。
参考になったら嬉しいです!
(2024年8月時点の情報です。重大なネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)
七夕の国はつまらない?
『寄生獣』の岩明均原作のSF伝奇漫画『七夕の国』が実写ドラマ映像化が決定、Disney+で7月より独占配信。
超常能力と犯罪と歴史がミステリーでごった煮された濃すぎる奇奇怪怪な物語… pic.twitter.com/rUCVz6w6jX— 末廣末蔵 (@oHLeiqANE8fT9Ck) January 19, 2024
調べたところ、七夕の国が「つまらない」「面白くない」という口コミはほとんどありませんでした。
でもごく一部の人からは、いまいちな評価をされているようです。
七夕の国はなぜつまらなかったのか、口コミを紹介します。
『寄生獣』と比べるとつまらない
@akkunto 「七夕の国」の話になると、決まって寄生獣と比較して「つまらない」っていう人いますよねw
— KK (@blazevox1394) June 21, 2011
原作者・岩明均の代表作『寄生獣』は、1988年から1995年にかけて連載された、名作SF漫画。
ホラーサスペンス調で先の読めない展開と、リアルな残虐描写で話題になりました。
『七夕の国』は、寄生獣の後に連載された伝奇SFミステリー。
こちらも評価の高い作品ですが、単行本4巻であっさり終わるストーリーや、ラストのたたみ方、謎のひとつ『窓の外』が明かされないままなど、読者にモヤモヤが残る終わり方と言われています。
前作が傑作と言われていると、次に描く作品はどうしても比較されてしまいますよね。
『NARUTO』の後の『サムライ8』や、『黒子のバスケ』の後の『ROBOT×LASERBEAM』など、人気作の次の連載が打ち切りのように終わってしまう例もあります。
とはいえ前作に比べていまいちな作品でも、全然面白くないというわけではなく、「好き」というファンもいますよね。
『七夕の国』は『寄生獣』と比べるとスケールが小さく、読者が盛り上がるドラマティックなシーンが少なかったり、感情移入しやすい登場人物がいないところが「つまらない」と言われています。
でも、「面白かった♪」という感想の方がたくさんある作品です。
オチがつまらない
「地球を植民地にする目的の宇宙人がなぜか人間に力を残して、そのあとなぜか来なくなったという展開がチープ」
「『窓の外』が何か明かされないまま、すべての超能力が無くなって終わった。超能力が有効活用される未来が見たかったな~」
など、本作のラスト・オチに納得がいかず、つまらないと感じる人が多いようです。
とくに『七夕の国』の黒幕も宇宙人だったというところは、『寄生獣』と同じパターンでつまらないと思ってしまうのかもしれませんね。
「小さい頃読んだ子ども向けのSFみたいなオチで、なんだか釈然としない」など、広げた風呂敷のたたみ方が急で、消化不良という人も。
主人公・ナン丸の性格に合わせてか、ストーリーはゆっくり進むのですが、最終巻でいろいろな伏線が一気にたたまれていくのが「詰め込みすぎでつまらない」という意見もありました。
解けていない謎があるからつまらない
今日は七夕の日ということで、SF研メンバー9人で『七夕の国』座談会を行いました。作品解釈を中心に、窓の外とは何か、あるいは超能力と放射線の影響など、各分野のエキスパートが集い、大変有意義な会になりました。座談会の記録は秋に出る新刊に掲載される予定です。 pic.twitter.com/RzcbfP4Gij
— 大阪大学SF研究会@C104月曜東W47ab (@ousf1) July 7, 2023
「一番気になる謎が明かされないまま終わった。結局”窓の外”ってなんだったの?」
「いろんな解釈のできる結末に物足りなさを感じた」
など、謎がはっきりしないまま終わるところがつまらないという意見もありました。
本作の謎は
・物体に小さな穴を開けられる超能力の謎
・不可思議な祭を続けるあやしい里
・ナン丸と同じ超能力を持つ一族
・世界に穴を開けまくる人物の目的
・丸神の住民に力を与えたものの正体と目的
などがあります。
これらは作中で解決するのですが、一部で「読者の想像」にまかせるような、はっきりと示されない謎が残ります。
「”窓”(球体)で削られた物体や人間はどこに飛ばされているの?」
「”窓の外”は結局なんだったの?」
については、作中ではくわしい説明がありません。
作者は読者の自由な解釈にゆだねているという見方もできますが、「明らかにならないまま終わる謎」は、読み終わった後もモヤモヤしてしまいますよね。
すべてがすっきり解決!でないところが「つまらない」と言われてしまうのかもしれません。
【七夕の国】面白くないという声
七夕の国って面白いか面白くないかで言ったら面白くない寄りの作品よなぁ。
実写化することで話の難解さが緩和されてたら面白くなりそうではあるけど。— かわりく (@ukiruwaka) July 4, 2024
『七夕の国』が面白くないという口コミも一部でありました。
どんなところが面白くないと言われてしまうのでしょうか?
主人公に感情移入が出来ない
『七夕の国』はどうして面白くないのか?いや、面白くないと感じるのは主人公に感情移入がまったく出来ないことが原因なんだけどそれは何故なのか?と沈思黙考していたら乗る電車間違えた
— すのこ提督 (@sunoko_tweet) May 4, 2019
主人公・ナン丸の性格や行動に感情移入できなくて面白くないという意見がありました。
「主人公のムーブが一貫して主人公ぽくない…」
「能力に差がありすぎて勝負にならないからバトルも盛り上がらないし、最終決戦みたいなのもいまいち。全体的にすごい!かっこいい!という場面が少ないのは、ナン丸の性格のせいもあると思う」
など、少年漫画のヒーローのような主人公ではないところが「面白くない」と言われてしまうようです。
これは本作がSFメインの作品で、熱いバトルはそれほどないからかもしれないですね。
反対に、
「冷静に考えるとかなりやばい能力持ちなのに、世界を滅亡させるわけでもなく、あっさり能力を失って終わる。主人公のノーテンキさに救われていると思う」
「超常の力に振り回されない、楽天的すぎるナン丸だけどそこが良い」
という人も。
少年漫画のように熱い主人公を求める人にとっては、本作の主人公は物足りなくて、面白くないと感じてしまいそうですね。
でもナン丸くんの楽観的な性格や人柄の良さが、ストーリーを動かしていくというポジティブな意見もあるようですよ。
お説教じみている
『七夕の国』は説教くさく娯楽として成功してるとはいえないけれど、『寄生獣』で用いられた「日常/非日常」図式の反転、「地味で糞つまらないゴミクズばかりの日常でも肯定するしかないけど、どうする?」という問題意識として読むと、何かしら見えるものがある
— みやまあかね (@miyama_akane) April 19, 2010
「最後に謎解き講義始まっちゃうし、なんだかお説教じみていて苦手」
「中盤までは最高に面白くなりそうだったのに、だんだん説明が増えてきて盛り上がりに欠けた」
という意見もありました。
とくに物語終盤、丸神の住民に力を与えた「カササギ」の正体についてのシーンは、説明的で面白くなかったという人がいるようです。
これは先でも紹介しましたが、結局宇宙人のしわざだったというオチで、『寄生獣』の二番煎じと感じた人もいるよう。
古い村の土着信仰とSFの要素を取り入れ、民俗学的な面白さとアクション、スペクタクルな魅力が融合した本作ですが、SFの部分はどうしても説明が多くなってしまうようです。
岩明均作品で人気のある要素でもありますが、SFがあまり好きではない人にとっては、「お説教じみてる」「説明が多くて面白くない」となってしまうのかもしれないですね。
実写ドラマが面白くない
七夕の国の実写版、今のところ原作への愛を感じられなくてまぁまぁ悲しい。つまらない訳じゃないけどそこの世界観いじったらダメやろってのがあってちょっとしんどいな。
— 44.1kHz (@6white69noise9) July 9, 2024
2024年7月に、ディズニープラスで『七夕の国』がドラマ化・配信が開始されました。
映像化不可能と言われた本作の初の実写化で、たくさんのファンが楽しみにしていたようです。
ところが、「つまらない」「面白くない」という意見があがっています。
「オリジナル展開がつまらない」
「もうちょっと映像ならではのハッとさせる表現が見たかった」
「原作への愛が感じられない」
など、実写化に期待していた分、がっかりしたという人が多いよう。
漫画原作の実写化作品が、いまいちと言われるのはあるあるですよね…。
『進撃の巨人』や『GANTZ』など、原作ファンから酷評されている場合もあります。
本作も連載当時からのファンが多く、その期待が高かった分、「原作に比べると面白くない」と言われてしまうのかもしれないですね。
【七夕の国】怖いという声
ディズニー➕の七夕の国2話まで見たんだけどとても面白いし役者さんたちが演技派な方ばかりだからすごくリアルでちょっと怖い感じがまたよかった!
早く続きが見たい!— RemRem💤 (@Remsimnmis) August 3, 2024
『七夕の国』が怖い!という口コミもとても多くあがっています。
どんなところが怖いと言われているのでしょうか?
「窓の外」が怖い
本当に偶然なんだけど、昨日「七夕の国」というマンガ(寄生獣と作者同じ)を読み返したところだったので、さっきの開会式のドローンの球体が「窓の外」に見えてしまって恐ろしかった。 pic.twitter.com/Uq7VPPBbCX
— Kei Qui (@KeiQui117) July 23, 2021
「窓の外」とは、丸神町に降り立った宇宙人(カササギ)が、住民に「怖い夢」として見せる世界のこと。
作中では「口ではうまく説明できない」世界と言われていて、最後までくわしい描写はありませんでした。
ただ、「怖い夢」と言われていることから、恐ろしい場所であることは間違いないようです。
「”窓の外”は宇宙空間?異次元かも?とかいろいろ推理できる」
「死後の世界のようなものかな」
など、読者の想像にゆだねているところに、かえって怖さが増していますね。
作中のクライマックス、丸神頼之は「窓の外」を「死の世界」ではなく「新しい世界」と解釈し、「窓(球体)」はカササギが与えてくれた、新しい世界へ人間を運ぶ「玄関」だと考えます。
そして”窓”ごと自分を消し去るのですが、その解釈が正しかったのかどうか、答えは明らかにされていません。
「窓の外」は本当に「新しい世界」だったのか?
この世界より良い場所なのか、それとも…。
そんな答えのない謎が残るのが、怖いと言われてしまうのかもしれないですね。
【七夕の国】面白い!という声
ディズニー+のドラマ、七夕の国 4、5話観た!何故今までメディア化されなかったんだろうと思うくらい面白い。続きが楽しみでしょうがない。 pic.twitter.com/Iim49kBpxZ
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) July 12, 2024
「つまらない」「面白くない」という意見を紹介してきましたが、「面白い!」という意見の方がダントツで多い本作。
「4巻完結という短さだけど、めちゃくちゃ面白い!」
「超能力で怪奇伝承で学園物。大好物なレシピと世界観」
「七夕の国は、下手をすると寄生獣以上の名作なんじゃないかと思うくらい面白い」
という意見もありました。
また、ディズニープラスの実写ドラマについても、「ディズニー+のドラマ、七夕の国観た!何故今までメディア化されなかったんだろうと思うくらい面白い。
続きが楽しみでしょうがない」と高評価の口コミも。
ドラマについては賛否両論あるようですが、ほとんどの人は面白いと楽しみにしているようです。
『七夕の国』は無料で読める漫画アプリが多く、全4巻なのでさくっと読める手軽さも人気です。
気になった人はぜひチェックしてみてくださいね♪
まとめ
『七夕の国』は、寄生獣の岩明均先生の伝奇SFミステリー。
七夕の国はつまらないという声はほとんどないが、『寄生獣』と比べるとつまらない・オチがつまらない・解けていない謎があるからつまらないというものがある。
七夕の国が面白くないという声の理由は、主人公に感情移入が出来ない・お説教じみている・実写ドラマが面白くないというもの。
その他にも「窓の外」が怖いという声と、面白い!という声がある。
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