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プラダを着た悪魔はつまらないから嫌い?面白いという意見も!

映画

「プラダを着た悪魔」は超一流ファッション誌『ランウェイ』の華やかで熾烈な裏側を舞台とした、2006年公開の映画です。

実在するハイブランドの豪華な衣装に憧れたり、悪魔のようなボスの理不尽な命令に悪戦苦闘するヒロインに共感したりと世の女性の圧倒的な支持を受けた作品ですが、「つまらない」「面白くない」「嫌い」という視聴者も一部いるようです。

いったいどこがつまらないのか?
誰のことが嫌いなのか、面白いよ!という声も合わせてまとめてみました!
(作品のネタバレを含みます。ご注意ください)

プラダを着た悪魔はどこがつまらなくて嫌い?

「つまらない」「面白くない」と感じた人は、下記の4点が気になったようです。

①鬼上司ミランダの無茶振りがひどすぎる
②ヒロインが彼氏(周り)を振り回しすぎ
③結末がイマイチ
④ファッション(ファッション業界)に興味が持てない

一つずつ解説していきます!

上司ミランダの無茶振りがひどすぎる

主人公アンディのボスであるミランダの非道ぶりに耐えられないという人が多かった今作。

「見ているうちに不快になった」「ストレスがたまる」と視聴を続けるのが難しいとまで言われています。

とにかくひどいミランダの上司命令。

ざっと挙げただけでも、『超ブラック企業』も黙るほどの素晴らしさです。

◇朝は6:15に出社し、ミランダが出社する前にスターバックスで彼女の好みのコーヒーを4つ買ってくる。
(原作ではこれに加えてミランダが読む新聞や雑誌を10誌以上も用意します)
◇ミランダが脱いで投げつけて来るコートやバッグをしまう
◇電話が鳴ったら全部取る。
◇デスクを絶対に離れない(トイレ、ランチも行けない)
◇『ランウェイ』次号の見本を毎日ミランダのマンションに置きに行く
(夜11時過ぎになることも)
◇ミランダはアンディのことを「エミリー」と呼ぶ(エミリーは第一アシスタント)が、訂正してはいけない
◇ミランダに質問や言い訳をしてはいけない
◇ファッションやヘアメイク、靴にいたるまで細心の注意を払う
◇脂肪たっぷりのコーンチャウダーを食べるべきではない
◇ミランダの双子の娘や飼い犬の面倒を見ることになっても文句を言わない。
◇ハリケーンが来ていてもマイアミからニューヨークまでジェット機を飛ばし、ミランダを帰宅させなければならない
◇明日の予定だった内覧会が今日になっても、全員30分以内に用意しなくていけない
◇双子のために出版前の『ハリー・ポッター』を2冊手に入れなくてはいけない
(4時間以内に)
◇ずっとパリコレ行きを楽しみに頑張って来たエミリーを裏切り、ファッションにそれほど興味のない自分が出席しなければいけない

これに加えて彼氏や友達との約束も何度もキャンセルすることになり、睡眠時間は削られ、アンディの私生活はボロボロになっていきます。
(しかも原作ではもっと無茶苦茶な命令もあります)

ミランダのセリフはそのほとんどが相手の意志を無視した「命令」「要求」「批判」「皮肉」または長いモノローグ(一人語り)であり、誰かと「対話」することはほとんどありません。

その強圧的なセリフが「悪魔的」なのですが、それが見る方にとってはかなりのストレスになるようです。

ここで大事なのは、ミランダは新入社員いじめをしているつもりはなく、自分の流儀で仕事をしているだけであり、しかもその仕事は世界のファッション界をリードしている雑誌のカリスマ編集長。

アシスタントに厳しく接するのもある程度当たり前ではあります。

しかしその「凄さ」は作中ではなかなか伝わりにくいところでもあり、高圧的な口調や皮肉、理不尽な命令を連発する「ただの嫌味なオバサン」「怒ってばかりの怖い女性」に見えてしまうことも。

そのため、ミランダがえんえんとパワハラをするだけの映画として映り、「つまらない」「嫌い」となってしまう人が多いようです。

ヒロインが彼氏(周り)を振り回しすぎ

ミランダの他に、主人公であるアンディ(アンドレア)にも不満がある人がいるようです。

もともとジャーナリストになるための「腰かけ仕事」のつもりで『ランウェイ』に応募したアンディ。

そのためか、当初は仕事と私生活の両立にあまり危機感を抱かず、友人や彼氏とこれまでどおりの関係を続けようとします。

週末は友人や彼氏と飲んだり、ニューヨークに出てきた父親とミュージカルを観に行ったりと、まだ余裕がありました。

ところが物語中盤から、ミランダからの電話がひっきりなしに入るようになります。

それはアンディがある程度ミランダに信頼されてきた証でもあるのですが、おかげでアンディのプライベートはめちゃくちゃに。

彼氏や友人たちとの約束はドタキャン連発となり、彼氏との仲は険悪になってしまいます。

「仕事優先」の価値観がある日本人にとっては、「プライベート」よりも「仕事」を取るのをとくに不思議には感じませんが、アメリカでは「プライベート」が最優先な人も多いようです。

そのため、仕事・上司ばかりを優先するアンディに彼氏や友人は不満のよう。

でも実際は彼氏とは同棲しているので、話し合う時間を取ろうと思えばとれるんですよねw

「今こういう仕事をしているから、ちゃんとした約束ができない。ごめんね」と、ひとこと言えば、おそらくそこまでこじれることはないと思うのですが・・・。

しかも、この『ランウェイ』の仕事は一応1年間という期限がついています。

ちょっとお互い一緒にいる時間が減るけど1年だけ我慢しようと言えば、彼氏も納得してくれそうなのに。

アンディは忙しさのためかそこまで気が回らなかったのか、友人や彼氏と気軽にパーティーの約束をし、例によってミランダにつぶされ、ドタキャンを繰り返すことになります。

これが「周りを振り回すだけ」と感じられ、「つまらない」「面白くない」となってしまったようです。

結末がイマイチ

物語終盤、悪戦苦闘しつつも何とかミランダの信頼を得、彼女のアシスタントとして一番の栄誉であるパリコレへと同行することになったアンディ。

ところがそこでミランダを『ランウェイ』の編集長から下ろすという話を聞きます。

ミランダが人生のすべてを『ランウェイ』にかけていると知っているアンディは、それを彼女に伝えます。

しかしミランダは既に手を打っていました。

自分の右腕であるナイジェルの大きなチャンスをつぶし、引き換えに『ランウェイ』の編集長の座を守ったのです。

自分の仕事のためには腹心の部下も犠牲にするミランダ。

彼女はアンディに、「あなたは私の若い頃に似ている」と言います。

ショックを受けたアンディは、「私はあなたがナイジェルにしたようなことはできません」「そんな人間ではありません」と言い放ち、携帯(ミランダの象徴)を噴水へ放り込むのです。

これまでのアンディの奮闘ぶりからすると、あまりにもあっさり仕事を辞めてしまうため、少し拍子抜けするシーンでもあります。

ここで辞めるんだったら、もっと前に「辞めていい」ポイントはあったと思うw
(出版前のハリー・ポッターとか・・・)

しかも、期限の1年まではあと少しという時期であり、ミランダのアシスタントを1年間勤め上げれば、希望の雑誌の編集部に口をきいてもらえるという特典がありました。

アンディは元々ジャーナリスト志望のため、ミランダのとてつもなく広い人脈を利用するつもりだったのです。

『ニューヨーカー』のような有名誌に紹介してもらい、自分で記事を書くため、私生活も犠牲にし、理不尽な命令にも歯をくいしばって耐えて来たアンディ。

それなのに、「え?ここで辞めるの?」と思わずつっこんでしまいます。

辞め方も、携帯を噴水に放り投げるという抽象的なもの。

パリコレ同行という仕事を途中放棄する辞め方のため、あまりスマートではありません。

第一アシスタントであるエミリー(ニューヨークで留守番)は事後処理に相当苦労したのではと思います。

ちなみに原作では、人が大勢いるパーティー会場でミランダに向かい、大声で「Fuck you Miranda. Fuck you」(くたばれミランダ、くたばっちまえ)と叫ぶという爽快な辞め方をしています。

イイネ!(よくない)

ファッション(ファッション業界)に興味が持てない

これは多くの男性視聴者が感じた感想のようです。

実在するブランドやデザイナー本人から特別に提供された素晴らしい衣装の数々は、総額100万ドル以上!

アンディのために用意された衣装だけでも65着あったほどで、映画史上もっとも高額な衣装代が使われたと言われています。

ファッションが好き・興味のある女性にはそのゴージャスさがたまらない作品ですが、反対にそれらにまったく興味のない人(とくに男性)には、さっぱり「刺さらない」作品でもあると言えそうです。

主人公とその上司はふたりとも女性。

『ランウェイ』周囲の人物も女性、またはゲイの男性。

舞台は一流ファッション雑誌の編集部であり、スタイリッシュでおしゃれだけど現実味は薄く、親近感もわきません。

興味のない男性にとってはあまりにも「遠い世界」「共感できない世界」であり、内容はひたすら上司にパワハラされるだけ・・・となると、「つまらない」「面白くない」「主人公がかわいそう」で終わってしまうのも仕方ないかもしれません。

プラダを着た悪魔はここが面白い

ファッション業界の裏側を見られる

もちろん「面白い!」「良かった」という声もとても多い作品です。

この「プラダを着た悪魔」ことミランダ・プリーストリーはあくまでフィクションの人物ですが、実在するモデルがいると言われています。

それはアメリカのファッション誌をリードしつづける『ヴォーグ』(Vogue)のカリスマ、1988年から編集長を務めるアナ・ウィンターです。

彼女が実際に「悪魔」なのかどうかは分かりませんが、この原作を書いたのは『Vogue』で編集長のアシスタントを9か月務めた女性。

主人公のアンディとよく似ていますよね!

そのためか、舞台であるファッション誌の壮絶な制作現場や、悪役のような上司の描写は事実なのではないか?と言われています。

ファッションに興味のある人にはとても面白く、参考になる映画であることは間違いありません。

でも将来ファッション関連の仕事に就きたいと思っている人にはおススメの映画のような、「観ない方がいい」ような、難しいところですね^^;

豪華な衣装

 

「この映画の主役はファッションで、僕ら俳優は脇役なんだ」とナイジェル役のスタンリー・トゥッチさんが言ったほど、今作の衣装は豪華なものです。

衣装担当のパトリシア・フィールドは『セックス・アンド・ザ・シティ』の衣装デザインでエミー賞を受賞したほどの実力者。

彼女の信頼と人脈はすごいもので、当初衣装の予算はたった10万ドルだったそう。

それが彼女のために有名ブランドやデザイナー本人からの提供があり、最終的には100万ドル以上の衣装やアクセサリーが集まったそうです。

作中でも実在するブランドの名前がポンポン登場します。

シャネル、マイケル・コース、トミー・ヒルフィガー、クロエ、フェンディ、ドルチェ&ガッバーナなどなど。

登場する女性たちが着こなしているハイブランドの洋服を見るだけでも楽しくなりそうですね。

どれも有名ブランドばかりですが、それらを「ノーブランド」のように扱うミランダもすごい。

とくに暴風雨のマイアミから今日中にニューヨークへ戻りたいと言った時の「ドナテラに電話して。彼女のジェットを借りて」というセリフは最高にクールです。
(ドナテラはヴェルサーチのデザイナー。創始者ジャンニ・ヴェルサーチの妹)

どんな間柄やねん・・・。

ちなみに、タイトルどおりミランダが「プラダ」を着ているのは、物語ラストのパリでスピーチをするシーンだけです。

意外ですね。

働く人なら共感できる

ファッション業界の裏側を描いていることで女性の支持を集めている今作ですが、魅力はそれだけではありません。

働いている人なら誰でも感じているさまざまな葛藤や疑問、悩みが散りばめられているところも「面白い」と言われる理由です。

「自分の好きな仕事」「理想の仕事」と、今している「お金を貰うための仕事」のギャップ。

「頭はいいです」(アンディ)という自己評価とはうらはらに、現実では電話ひとつまともに取れない自分への焦り。

理不尽でわがままな上司に対する不満。
仕事と私生活(恋愛)のバランスの難しさ。

どれも社会人なら「あるある」とうなずけてしまう悩みですよね。

これはどんな業界で働いている人でも、共通のものではないでしょうか。

また、

・18くらいの時観て、上司の悪魔っぷりにつまらないと思って寝た。

と言っていた人が、

・大人になってみると、アンディに共感したり、上司の思いもちょっと理解できたりして面白くなった!

と言うように、大人になるとミランダの仕事ぶりや苦労も分かるようになってきます。

主人公が会社の中で働き、学び、成長していく姿を描いたこの作品は、新入社員にも、そして上司の立場になる人にもそれぞれの視点から共感できるようになっているのです。

私もはじめはミランダをいけすかないオバサンとしか思えなかったのですが、彼女のどんな時も手を抜かないプロフェッショナルな仕事ぶり、誰であっても対等に話す姿勢(トップデザイナーやハリウッド俳優にも媚びを売らない)は尊敬できます。

二度目の離婚が決まった時でさえ、気を利かせて「仕事の予定をキャンセルしましょうか?」と提案したアンディに対し「バカなことを言わないで。何のために?」と言うミランダ。

どんな時も「自分の仕事をなさい」と誇り高く、他人だけでなく自分にも厳しい彼女は、ただの「嫌味なオバサン」ではなく、まさに「理想の上司」なのかもしれません。
(パワハラさえなければ・・・)

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