「プラダを着た悪魔」は超一流ファッション誌『ランウェイ』の華やかで熾烈な裏側を舞台とした、2006年公開の映画です。
ナイジェル(スタンリー・トゥイッチ)は悪魔のような編集長ミランダ(メリル・ストリープ)の右腕として働くアートディレクター。
彼の役どころや結末、その後もまとめてみました!
(作品のネタバレを含みます。ご注意ください)
プラダを着た悪魔のナイジェルの最後
マッシモ・コルテリーニがホルトに出資して世界市場に進出する。バッグ、靴、香水、フルライン。ホルトにはパートナーが必要になる。そして、そのパートナーに私がなるの。 ナイジェルpic.twitter.com/mamTiPgbG6
— プラダを着た悪魔セリフbot (@prada_debil) October 12, 2020
ほとんどの登場人物がハッピーエンド(?)となる中、ちょっと可哀そうな結末を迎えるのがナイジェル。
物語終盤、ナイジェルに新しい仕事が決まります。
ジェイムズ・ホルトという若手ファッション・デザイナーが共同経営者を探しており、ナイジェルがその相手に決まったのです。
ホルトはバッグや靴、フレグランスとフルラインナップのブランドを展開しており、世界規模のブランドになる予定です。
ナイジェルは「この世界で18年間、はじめて自分が責任者になるんだ!最高だよ!」と喜びます。
ミランダがその仕事を推薦してくれたと言い、アンディはナイジェルが『ランウェイ』を去るのを寂しく思いながらも、いっしょに祝うのです。
ところが、土壇場でミランダがその決定をひっくり返します。
ミランダはパーティーの壇上で、ホルトの経営のパートナーに、別の人の名前を伝えます。
自分の名前が呼ばれると思ってワクワクしていたナイジェルは唖然。
アンディも驚いてミランダを見つめます。
実はミランダは『ランウェイ』の編集長を下ろされそうになっており、それを回避する策として新しい編集長になる予定の女性をホルトの経営パートナーに据え、「自分の他に『ランウェイ』の編集長をできる人間はいない」と会長に伝えていたのです。
ナイジェルはミランダのスピーチが続く中、アンディに話しかけます。
「彼女はいつか、この見返りをくれる」
「ほんとにそう思ってるの?」
「いや。でもそうなるように期待しておくよ。じゃなきゃやってられん」
相当がっかりした様子のナイジェルですが、意外と吹っ切れているようでもあります。
18年間ミランダの側にいた彼は、彼女の横暴に「慣れて」いるのかもしれません。
でもかわいそう・・・。
それにしても、昇進の機会を上司の都合のためにつぶされるなんて、理不尽すぎる・・・!
まさに今なら『超ブラック企業』ですよねw
Twitterで炎上しそうw
ナイジェルがとても良い人だけに、ひとりだけアンハッピーな結末なのが残念です。
ナイジェルのその後
さあみんな、戦闘体制よ! ナイジェル pic.twitter.com/cE1AvZndnz
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映画ではナイジェルの登場シーンは上記のパーティー会場がラストです。
そのため、彼のその後は映画では語られません。
①今までどおり『ランウェイ』でアートディレクターとして働く。
②ミランダの横暴にめげず、次のチャンスを待つ。
③ミランダがお詫びに別の大きい仕事を紹介してくれる。
③ならミランダもちょっといいとこあるじゃん!となりますが、実は彼女はナイジェルを手放したくないのかもしれない?というセリフがあります。
「・・・デザイナー、カメラマン、編集者、ライター、モデル、全部私が見つけて、育てて、そしてもし私が『ランウェイ』を出ることを選んだら、いつでも私について来てくれると約束してくれた人たちよ」
おそらくナイジェルのことも、ミランダは「わたしが育てた」と思っているのかもしれません。
だからこんなチャンスをつぶすようなことをしたのかも?
でもナイジェルはナイジェルで、長年ミランダに付き合えるほどのメンタルの持ち主です。
今後もミランダに負けず、新しいチャンスがめぐって来たら、今度こそ目指す仕事について欲しいですね!
プラダを着た悪魔のナイジェルの役どころ
アンディ、あなたは努力してないの。愚痴を並べてるだけよ。 ナイジェルpic.twitter.com/81gulrlZkN
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ナイジェルはスタンリー・トゥイッチさんが演じています。
ナイジェルは『ランウェイ』の鬼編集長ミランダの右腕として彼女を支えるアートディレクターという役どころ。
有能なカメラマンでもあり、『ランウェイ』のアート部門にオフィスを持っています。
出演シーンも多く、アンディとの重要な会話もあり、ほぼレギュラーのようなポジションです。
ジャーナリストになるという夢をかなえるために、最初は単なる「腰かけ仕事」のつもりで『ランウェイ』に応募したアンディ。
ミランダの悪魔のような命令に心が折れ、一度は仕事を辞めると決意します。
それを厳しくいさめたのがナイジェルです。
「君は努力していない、アンディ。グチを言ってるだけだ。僕に何を言って欲しいんだい?『かわいそうなアンディ、ミランダが君をいじめているんだね?かわいそうに』とでも言って欲しいのかい?」
腰かけ仕事で入ったため、ファッション業界の仕事に興味がなく、働きながらもどこかでバカにしていたアンディ。
ナイジェルは、そんなアンディの態度に問題があると言います。
「自分が頑張っているのをミランダに認められたい」というアンディを「宿題をしたのに金の星のシールをくれない」とだだをこねる小学生のようだとたしなめるのです。
ノースウェスタン大学という有名校を卒業し、ジャーナリストになるという夢があるアンディは、自分の頭の良さや機転にかなりの自信があり、自己評価が高かったようです。
でも『ランウェイ』では電話ひとつまともに取れず、ミランダには怒られてばかりで、その自信は崩されてしまいました。
ナイジェルはそんなアンディの焦りを見抜き「いま君はいやいや仕事をしているだけだ」と言います。
まわりが敵だらけのように見えていたアンディにとって、ナイジェルは厳しくも信頼できる味方だったのです。
彼はミランダの側近ではありますが、アンディのことも気にかけていてくれたのです。
辛口だけど的確なアドバイスでヒロインを助けてくれるナイジェル。
上記のように、勝手の分からないファッション業界で苦戦するヒロインを優しく厳しくさとしてくれる役どころです。
この流れならふたりの間に恋が芽生えそうですが、残念ながらそうはなりませんでした。
それには原作と映画版の違いが関係しているようで・・・。
ナイジェルのゲイ設定
「プラダを来た悪魔」は原作と映画版で異なるところがあります。
このナイジェルの「オネエ言葉」もそのひとつ。
実は彼にはゲイという設定があるのです。
原作では『ランウェイ』には何人かのゲイが働いている設定なのですが、映画はその社員数人をナイジェル一人にまとめたとされています。
ファッション業界なら、ゲイの人が普通に働いていてもあまり不自然じゃないですよね。
作中ではほぼそのような素振りは見せないナイジェル。
しかし吹き替え版や字幕版では「オネエ言葉」にされていることがあり、その設定がうかがえます。
そのせいか「ヒロインのゲイ友」「ヒロインを助けるゲイ友」とも呼ばれているよう。
でも本来の彼はゲイではありますが「オネエ」ではないため、吹き替えや字幕で露骨な「オネエ言葉」にされてしまっているのを残念に思うファンもいるようです。
でもおおむね彼の役どころは好評で、スキンヘッドにパリッとおしゃれな衣装、クールでありながら温かみのあるナイジェルに惚れた人も多いよう。
とくにナイジェルを演じたスタンリーさんは他にもゲイ役を演じることが多く、固定ファンもついているほど人気だとか。
脇役でもしっかり存在感のある役どころのようです。
まとめ
プラダを着た悪魔のナイジェルの最後は、独立する予定だったのにミランダに裏切られその予定を覆される。
映画ではその後は描かれていない。
おそらくミランダのもとで今まで通り働くことになるが、ミランダがその見返りをくれるかどうかは謎。
ナイジェルの役どころはランウェイのアートディレクターで、主人公アンディを叱咤し見守ってくれる良き親友。
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