「春分の日」といえば、「お彼岸」(おひがん)。
「お彼岸」といえば、よく「ぼたもち」と言われます。
あんこやきなこのお餅がスーパーに並びだすと、なんだかワクワクしてしまいますね。
でも「春分の日」=「お彼岸」にぼたもちを食べるのって、どうしてなんでしょうか?
調べてみました!
(2023年1月時点での情報です)
春分の日にぼたもちを食べる理由は邪気払いと健康祈願
「春分の日」の前後3日間を「お彼岸」と呼び、お墓参りをする方も多いと思いますが、その時お供えするお供物に「ぼたもち」が多いのには理由があります。
あんこの材料である小豆の歴史は古く、「古事記」や「日本書紀」の中にもすでに登場しています。
静岡県の登呂遺跡からも発見されていたりと、昔から広く人々に利用されていたようです。
日本には、昔から「赤」という色を魔除けとする風習がありました。
ただ食べるだけではなく、赤い小豆の色は「邪気」を祓う力があるとされ、災いや病気を避ける厄除けに、お祝い事にと、さまざまな食べ物に使われてきたそうです。
また、五穀豊穣を象徴するお米と合わせることによって、さらに力を増すとされ、祭事にも利用したりしていたようです。
お餅(お米)に魔除けの小豆の組み合わせは、ほかにもお赤飯がありますね!
ご先祖さまへの感謝をこめてお供えするのに、ぼたもちはぴったりだったんですね。
ぼたもちの名前の由来とは?
「ぼたもち」は「牡丹餅」とも書き、「春分の日」=「お彼岸」の季節に咲く「牡丹」に由来しています。
江戸時代初期から「お彼岸」に食べられるようになったぼたもちですが、当時お砂糖はたいへん貴重なものだったため、あんこは塩味で作られていたそうです。
ちょっとびっくりですね。
この小豆を「牡丹」の花に見立てて「牡丹餅」と呼び、徐々に「ぼたもち」となっていったとも。
江戸時代中期にはお砂糖も手に入りやすくなり、庶民の間にも甘いぼたもちが広まっていきました。
今ではすっかり「お彼岸」のおやつとして定着したぼたもちですが、本来は神様への捧げものとして、特別な食べ物だったようです。
ぼたもちに含まれる成分について
魔除け以外にも、小豆にはすごいパワーが!
古来から「魔除け」「厄除け」として親しまれてきた小豆ですが、美容や健康にもとても良い成分が含まれています。
ポリフェノール:小豆のポリフェノールは加熱しても残る強いもの。
とくにあんこにする過程で熱と砂糖を加えると、メラノイジンという抗酸化物質も作られます。
ポリフェノールとメラノイジンという二つの成分で、より強力な抗酸化作用が発揮されます。
サポニン・カリウム:小豆の外皮に含まれるサポニンやカリウムは、利尿作用があり、むくみの解消や便秘にも効果があります。
またサポニンはブドウ糖が中性脂肪に変化するのを抑え、脂質の代謝を促します。
コレステロールや中性脂肪の生成も抑制し、動脈硬化を防ぐはたらきも。
肥満体質の改善にも。
ビタミンB1・B2・B6:体内の疲労物質を除去し、疲労回復にも効果ばつぐん。
夏バテ解消にも。
糖質をエネルギーに換えるはたらきもあるので、炭水化物が皮下脂肪になるのを防ぎます。
肌の代謝を促し、皮膚を美しく保つはたらきもあり、ダイエットや貧血予防にも役立ちます。
そのほか、イライラの改善や母乳の出をよくしたり、二日酔いにも効果があるなど女性にもうれしい美容や健康のかたまりのようなあんこ。
美味しくてからだにも良いなんて、ついたくさん食べたくなるところですが、お砂糖の摂りすぎになる可能性もありますので、食べすぎには十分注意しましょう!
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まとめ
春分の日にはぼたもちを食べたりお供えする風習がある。
「春分の日」の前後3日間を「お彼岸」と呼び、お墓参りをする行事があり、その時お供えするお供物に「ぼたもち」が多い。
赤い小豆の色は「邪気」を祓う力があるとされ、災いや病気を避ける厄除けに、お祝い事にと、さまざまな食べ物にあんこの原料である小豆は使われてきた。
五穀豊穣を象徴するお米と合わせることによって、さらに力を増すとされている。
ぼたもちはもともと春の「お彼岸」にその年の収穫を願って神様に捧げる食べ物で、自分たちが食べるためのものではなかった。
江戸時代に入ってから「お彼岸」や四十九日の忌明けに食べるようになったとも言われている。
「ぼたもち」は「牡丹餅」とも書き、「春分の日」=「お彼岸」の季節に咲く「牡丹」に由来している。
今では「お彼岸」のおやつとして定着しているが、ぼたもちは本来神様への捧げものとして特別な食べ物だった。
小豆には美容や健康にもとても良い成分が含まれている。
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