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【竜とそばかすの姫】はつまらないし気持ち悪い?面白いという意見も

2021年に公開された『竜とそばかすの姫』。

ヒットメーカー細田守監督の最新作で、興行成績は66億円と監督作品の最高記録を更新しています。

しかし見た人からは「つまらない」「気持ち悪い」と言われているよう…。

いったいどこがつまらないの?
気持ち悪いのはどこ?

そのほか「面白い!」というネットの意見もまとめました。
(作品の重大なネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

【竜とそばかすの姫】ここがつまらない

「美女と野獣」「サマーウォーズ」そのままでつまらない

「美女と野獣」といえば、言わずと知れたディズニーアニメの名作。

また「サマーウォーズ」は細田監督の大ヒット作です。

この2作品の影響が多くみられるところが「つまらない」と言われているようです。

「美女と野獣」に関しては監督本人がオマージュと認めていますが「オマージュというよりパクリ」「竜が吼えるシーンなど美女と野獣の印象的なシーンがストレートに使われている」など視聴者はとても気になったよう。

また本家「美女と野獣」を効果的に取り入れて新しい解釈をしているわけではなく、ただ要素として使っているだけなので、目新しさもありません。

「サマーウォーズ」についても「受けが良かった世界観をまた持ち出して来た」と言われるように、本作の仮想空間「U」は「サマーウォーズ」の「OZ」とよく似ています。

しかし「全世界で50億人が利用している超巨大バーチャル空間」と設定が盛られているものの、その中で人々が何をして楽しんでいるのか、詳しい描写はありません。
(ちなみにFacebookでも全世界で29.1億人、YouTubeでも20億人しか利用していません)

「OZ」はアカウントが生活やインフラに紐づけされているため、多くの人が利用しているという納得できる理由が説明されていました。

「U」は多くのアバターがひしめきあうものの、現実生活にどのくらい根付いている世界なのか、仮想空間でどんなことができるのか、結局何のための空間なのか、よく分からないまま話が進みます。
(「U」の映像美は素晴らしいです)

「サマーウォーズ」では「OZ」のアカウントが乗っ取られると、実社会まで大混乱してしまう危険があると示唆されましたが、「U」で何か問題が起きても「ログアウトすればいいだけでは?」と思ってしまう人が多いようです。

昔のヒット作の設定を借りているのに、進化しているのは映像美だけで肝心の内容が劣化しているところが「つまらない」と言われているのかもしれません。

ストーリーがつまらない

もっとも多かったのが「ストーリーがつまらない」という意見でした。

「物語がどれだけ進んでもストーリーの方向性が定まらない」
「監督が描きたいエピソードをつめこんだせいで、どれも中途半端な終わり。どのエピソードも解決していない」

とモヤモヤする視聴者が多数いたよう。

ほとんどの映画は物語の目的がしっかり決まっており、問題の解決を目指してストーリーが進み、エンディングを迎えます。

たとえば「主人公が仲間を集めて世界を救う」「迷子の宇宙人を大人たちから守り、仲間の元に返す」など、目的がはっきりしていますよね。

しかし本作は主人公のもともとの目的がぼんやりしており、さらにさまざまな脇のエピソードが付け足されていくため、「結局何がしたいの?」「何をしなきゃいけないんだっけ?」と主人公の行動に共感できないままストーリーが進んでいきます。

物語の中で提示されるエピソードは、
「母親が亡くなったことによる主人公のトラウマ持ちエピソード」
「同級生に恋してるエピソード」
「仮想空間”U”でのエピソード」
「主人公が歌うことが好きなエピソード」
「”竜”が仮想空間で暴れているエピソード」
「DVを受けている少年のエピソード」
「少年を救出に向かうエピソード」

…。

これらが2時間弱の尺の中で次々と繰り広げられるため、ひとつひとつのイベントはとても薄く、説明不足のまま進んでいきます。

結局主人公のトラウマは克服できたのか?
恋愛は成就したのか?
音楽活動はどうなったのか?
少年に暴力をふるっていた父親は逮捕されたのか?
少年はちゃんと福祉の助けを得られるのか?

視聴者の頭には「??」が残ったまま終わりを迎えます。

よくある「巻き込まれ系」主人公なのかもしれませんが、結局どの問題もはっきりとは解決しないまま終わってしまうため、爽快感がありません。

これなら「恋愛」「歌」「竜を救う」などどれかひとつに絞った方が深みのあるストーリーになりそうですよね。

そんな粗の多いストーリーが「つまらない」と言われているのかもしれません。

主人公に魅力がなくてつまらない

「主人公・鈴に共感できない」「魅力がないからつまらない」と言われているようです。

「ストーリーがつまらない」と重複してしまいますが、主人公の行動が「ストーリーありき」のため、整合性がなく共感できない、という声もあるようです。

監督が描きたい場面をツギハギでつないでいるため、主人公はその時々によってよく分からない行動を取らされているよう。

たとえば劇中のセリフ「50億人の中からたった一人を見つける」

言葉にするとロマンチックですが、この「竜の正体を50億人から見つける」という行動を主人公がする動機が見当たりません。

自分のコンサートを邪魔されて、怒りの余りというなら分かります。
(鈴の友人が怒っていました)

しかし鈴は竜に対し、どちらかというとその孤独さに同情し、一種のシンパシーを覚えてひそかに交流するようになります。

でも普通ならそこで終わりますよねw

ネット上の友人は、どんなに仲良くなっても、名前や住所、職業を根掘り葉掘り聞かないものです。

いくら相手が寂しそうでも「君は誰なの?会いに行くから教えて」とはなりません。
(逆に怖い)

相手が傷ついていたら「U」の中で慰めてあげればいいことですし、現実世界で会わなくても良い友人でいることはできます。

主人公がそれでも50億人の中から「竜の正体」を暴こうとするのは何故なのか、そんな無理難題に立ち向かう義理や動機はさっぱり伝わってきません。

その行動が魅力的に思えないため、「つまらない」と言われてしまうのかもしれません。

絵がつまらない

細田監督の作品の特徴として、人物がのっぺりしているという点が挙げられます。

顔にも服にもあまり陰影をつけず、よく言えばシンプルで動かしやすく、悪く言えばひょろひょろしていて華がない絵柄です。

あえてアニメキャラらしさを出しているのかもしれませんが、この絵が「つまらない」と言われることもあるようです。

高校生にはつまらない

若い世代がターゲットだったと思われる本作ですが、女子高校生には受けがあまり良くなかったようです。

ラスト30分がつまらない

ラスト30分は本来なら映画のクライマックス。

すべての謎が解けたり、どんでん返しがあったり、視聴者はわくわくしながらどんなエンディングになるのかを待ちますよね。

しかし、その30分が「つまらない」という声も。

本作のクライマックスで、鈴はついに自ら「アンヴェイル」(=アバターを取り除き、自分の姿をさらすこと)します。

美しい歌姫としての姿を捨て、本来の冴えない女子高生として歌う鈴。

仮想空間「U」ではもてはやされ、現実世界ではクラスになじめず浮いた存在である鈴が精神的に成長し、ギャップが統合される象徴的なシーンでもありました。

視聴者もその成長を感じ、クライマックスにふさわしい「綺麗な流れ」と評価されていました。

しかし!

何故かその後、鈴は謎の力でまた歌姫の豪華絢爛な衣装をまとい「ベル」の姿に戻ってしまうのです。

「な、なぜ…?」とヴィランたちはうろたえますが、視聴者も激しく動揺したよう。

何故せっかく脱いだ「嘘の自分」=アバターを、またまとうのでしょうか??
人はやっぱり見た目が大事ということでしょうか?
現実はクソ、「U」こそが至高ということ?

この謎の演出は多くの視聴者にモヤモヤを残したようです。

鈴は結局「U」から離れることができず、以前よりも前のめりに「U」に参加するようになるというオチも、「つまらない」と言われているようです。

【竜とそばかすの姫】ここが気持ち悪い

ベルのキャラデザが気持ち悪い

主人公・鈴の使うアバター(As)「ベル」のキャラクターデザインが「気持ち悪い」と言われているようです。

たしかにピンクの髪やドレス、目鼻立ちは可愛らしいのに、なぜそばかすを入れた?ってなりますよね。

鈴はそばかすをコンプレックスにしているはずなのに…。

これは仮想空間「U」で使用するアバター(As)が、使用者本人の生体情報から自動生成する設定だからかもしれません。
(なぜ冴えない鈴にこんな美少女のアバターが用意されたのかは謎ですが)

↑鈴は学校のマドンナ的存在の生体情報を入れたという説もあるようです。

せっかく現実世界を忘れて楽しめる「U」なら、アバターくらい自分でキャラメイクさせてくれ!と思いますよねw

生体コンプレックスが付いてくるアバターなんて嫌だなぁw

ベルはディズニーで「アナと雪の女王」エルサのキャラクターデザインをしたジン・キムさんが担当しています。

さすがのデザイン力で、存在感のある歌姫を見事にキャラメイクしているのですが、それが細田作品とは「合ってない」「浮いてる」と感じる人も。

ほかのAsデザインはさまざまなデザイナーさんが担当しており、人型以外にもマスコット的なアバターや、動物、海の生き物などあらゆるタイプの可愛らしいアバターがあって、ファンを楽しませています。

ベルだけが美人で八頭身、ディズニーチックな「濃い」デザインをしているのも「気持ち悪い」と言われる理由かもしれません。

美女と野獣のトレースで気持ち悪い

「オマージュだとしてもやりすぎている」「オマージュを取ってつけた感がある」と言われているようです。

本家へのリスペクトを感じるオマージュなら、多くのファンも受け入れたのかもしれません。

しかし本作では「竜の吼えるシーンやベルへの詰め寄り方もそのまんま」「美女と野獣を露骨に狙って失敗している」とかなり厳しく評価されています。

しかもネット世界の「美女と野獣」をやるならとことんやりきればいいのに、”美女”であるところの鈴は”野獣”(竜)と結ばれることはありません。

恋愛相手は他にいるんですよね…。

しかも”野獣”(竜)は本当に救われたのかどうかもあやしく、モヤモヤが残ります。

「美女と野獣」をモチーフにしながら、幸せになっているのは”美女”だけで”野獣”(竜)のその後がはっきりしないところが「気持ち悪い」と言われるのかもしれません。

監督の女性観が気持ち悪い

細田監督が新作を公開するたびに話題になるのが「監督の女性観」「家族感」のおかしさです。

過去作「おおかみこどもの雨と雪」「未来のミライ」でとくに目立ったのが監督による「女性の聖女化・神格化」というものでした。

とくに「おおかみこども」は、ひとりで子育てをする女性を描いた意欲作でしたが、その描写が「ありえない」「おかしい」と女性ファンから大ブーイングも受けています。

本作でも、実生活では冴えない女子高生の鈴が「U」で大活躍し世界を熱狂させる歌姫になったり、”竜”の正体である少年をたった一人で(!)東京まで助けに行ったりと、監督の偏った「理想」を詰め込まれた母性キャラになっています。

現実から逃避した世界で人気者にさせるのはまだ分かりますが、鈴もまだ一介の女子高生、未成年に過ぎません。

そんな子どもが親にも警察にも福祉にも相談せず、高知から東京まで一人で子どもを助けに行く…。

監督の中では「鈴すごい!」「これが女性の優しさ、尊さ」と盛り上がっているのかもしれませんが、視聴者からすれば「まず大人に相談して!」「一人で動かないで!」となりますよね。

父親から暴力を受けていると分かっている家庭に女子高生が一人で行くなんて、最悪の事態になることも考えられます。

という視聴者のヤキモキとは裏腹に、監督は鈴を少年の家へ連れて行きます。

案の定、彼女は父親から暴力をふるわれるのですが、鈴が血を流しながらもひるむことなく父親を真っすぐ見つめると、何故か父親は気圧され、その場から逃げ出すのです。

そんなバカな!!(見つめただけで?)

監督は鈴を今までの作品の女性たちと同じように
「たとえまだ女子高生でも、その心にはどんな犠牲を払っても子どもを守らずにはいられないという母性を持っている」
「その神秘性は暴力的な男さえも追い払う力を持っている」

と表現したかったのかもしれません…。

それは「サマーウォーズ」からずっと細田作品で描かれてきた監督の思想でもあります。

しかし女性視聴者からすると、「ありえんやろ!」。

実際、母性を見せつけるだけでDVが無くなったら、こんなに虐待事件が起きているはずがありません。

現実では暴力は母性を追い払ってしまいます。

「母親・女性は素晴らしくて最高の存在」という監督の思いは伝わるのですが、同時に「女性はこう、こうであるはず」という監督の偏った理想や価値観に立ったストーリーになってしまうため、「気持ち悪い」「合わない」と感じる人も多いのではないのでしょうか。

監督の女性観、家族観はいつもズレているように感じます。

「U」が気持ち悪い・オタクが気持ち悪い

仮想空間「U」に集まるネットの住人は全世界から50億人。

Facebookは全世界で29.1億人、YouTubeでも20億人と考えると、その規模は想像を超えていますね。
(数を盛りすぎな気もしますが…。おじいちゃんおばあちゃんもみんなやっているのかな?)

そこに登場する「オタク」が気持ち悪いと言われているようです。

管理人はオタク寄りなので、ネットミームでやりとりする独特の会話やテンプレのようなオタク描写も「あるあるw」とかえって面白く感じるのですが、本作は一般層やファミリーも多く見る作品。

オタク慣れしていない人にとっては「気持ち悪い」となってしまうようです(哀)。

一方、「ネットの数の暴力」をしっかりと描いてあって良かったという声も。

ネットの良い面、悪い面を分かりやすく示してある作品というのは貴重かもしれませんね。

【竜とそばかすの姫】ここが面白い

さまざまなツッコミを入れつつも「面白かった」というファンが多数いる『竜とそばかすの姫』。

66億円という興行収入から言えば、「面白かった」「楽しかった」というファンが圧倒的に多いようです。

脚本がむちゃくちゃでも面白い

ストーリーがめちゃくちゃでも、キャラの行動がおかしくても、とにかくエモさでエンディングまで押し切るパワースタイルの本作。

「細かいことはいいんだよ!」と美しい背景やどんぴしゃで流れるエモい音楽、そしてクライマックスのライブの映像でたたみかけ、ほとんどの人が「面白い!」「感動した!」となったよう。

2時間じっくり考えたりひたったりする作品ではなく、「ネットでバズる」「幼馴染との恋」「美女と野獣オマージュ」「バーチャルコンサート」などの受ける要素を羅列することで成功した映画と言えるのかもしれません。

音楽と映像が良い

視聴したほぼすべての人が挙げている「音楽と映像美が素晴らしい」という声。

脚本は酷評される細田作品ですが、映像はさすがの美しさです。

また音楽やベルの歌声に涙したというファンも。

映像と音楽だけでもこの作品を見る価値があると言えそうですね。

原作が面白い

映画を観て「??」となった人は、原作の小説を読むといろいろ補完される部分もあるようです。

映画でよく分からなかったところも詳しく書いてあれば、モヤモヤも少しは晴れそうですねw

賛否両論のうち「否」の方が多い気もする『竜とそばかすの姫』ですが、映像と音楽の融合した作品として見るととても面白く、地上波放送を楽しみに待っている人も多いようです。

意外と名作なのかもしれませんね。

まとめ

『竜とそばかすの姫』は、ヒットメーカー細田守監督の最新作。

興行成績は66億円と大ヒットしたが、見た人からは「つまらない」「気持ち悪い」と言われている。

つまらないと言われている理由は、「美女と野獣」「サマーウォーズ」そのままでつまらない・ストーリーがつまらない・主人公に魅力がなくてつまらない・絵がつまらない・高校生にはつまらない・ラスト30分がつまらないというもの。

気持ち悪いと言われている理由は、ベルのキャラデザが気持ち悪い・美女と野獣のトレースで気持ち悪い・監督の女性観が気持ち悪い・「U」が気持ち悪い・オタクが気持ち悪いというもの。

面白いという意見ももちろん多く、脚本がむちゃくちゃでも面白い・音楽と映像が良い・原作が面白いという声がある。

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