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【ショーシャンクの空に】真犯人の名前は?矛盾する理由・シーンについても

映画

1995年に公開された感動作『ショーシャンクの空に』。

無実の罪で刑務所に送られた主人公がそれでも希望を失わず、不思議な魅力と行動力で閉鎖的な囚人たちの心を掴んでいきます。

主人公アンディの妻を殺した真犯人の名前は?
矛盾があると言われるのはなぜ?

そのほかネットの意見もまとめました。
(作品の重大なネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

【ショーシャンクの空に】真犯人の名前

エルモ・ブラッチ

アンディの妻とその不倫相手を殺した真犯人の名前は、エルモ・ブラッチ。

物語後半、新入りのトニーが別の刑務所に入っていた時に、エルモという囚人からある自慢話を聞きます。

「プロゴルファーとその愛人を殺してやった」
「愛人は実は人妻で、その亭主が犯人として捕まった!」

エルモはこう得意げに話したそう。

この愛人の女性がアンディの妻であり、プロゴルファーが妻の不倫相手だったのです。

そして捕まった亭主がアンディでした。

これを聞いたアンディは動揺し、再審を求めて所長に直訴します。

しかし彼を会計士扱いして賄賂の管理や裏金作りまでさせていた所長はうまく使えるアンディを手放したくありません。

難癖をつけて彼を懲罰房に閉じ込め、トニーを呼び出して射殺してしまうのです。

アンディの冤罪を晴らす機会は永久に失われてしまいました。

エルモのその後

「エルモが真犯人として捕まらなかったのがイヤ」
「全然反省していなかったし納得できない」

という人が多いようです。

『ショーシャンクの空に』では、エルモがアンディの妻殺しの真犯人として逮捕されたり裁判を受けたりという展開はありません。

刑務所に入っていたことから何らかの犯罪はしたと思われますが、アンディの事件とは別のものでしょう。

その後エルモがどうなったか視聴者には分からないまま、物語は終わってしまいます。

そのため「モヤモヤする」「エルモに報いがないのが理不尽」と感じる人が多いようです。

一方で、
「真犯人探しや復讐の物語にはしなかったところが良かった」
「今だったら脱獄して真犯人を捕まえ、冤罪を晴らすというストーリーになりそう」

という意見もあるようです。

本作が公開されたのはおよそ25年前。

90年代の作品は今とは価値観や時代の空気感が違いますよね。

映画のテーマはあくまで「どんな状況でも希望をなくさない」「自由を手に入れる」であり、ミステリのように真犯人を突き止めて冤罪を晴らしたり、復讐劇にしたりという展開にはしなかったよう。

安易なストーリーにしなかったところが高評価のようです。

エルモは「スタンドバイミー」でクリスを殺した犯人でもある

映画ファンやスティーブン・キングファンの間で有名なトリビアが、「エルモは『スタンド・バイ・ミー』で弁護士になったクリス(リバー・フェニックス)を刺殺した犯人でもある」というもの。

びっくりですね!

時系列順でいうと、

1965年ごろ:トニーが刑務所でエルモの自慢話を聞く(アンディの妻殺害)
1969年ごろ(?):エルモがファストフード店で他の客ともめ、仲裁に入ったクリスをナイフで刺殺

になるようです。

またそれだけでなく、『グリーンマイル』に登場する最悪の殺人犯ワイルド・ビルもエルモであるという意見もあるようです。

これは原作者のスティーブン・キングの熱心な読者へのサービスと言われており、自身の書いた作品の世界がほとんどつながっているというもの。

『ショーシャンクの空に』『スタンド・バイ・ミー』『グリーンマイル』は、ひとつの世界として描かれているそうです。

今でいうと「マルチバース」や「スターシステム」というイメージでしょうか。

『グリーンマイル』も冤罪で死刑判決を受けた囚人の物語で、ワイルド・ビルはその真犯人と言う設定です。

ただ本名は「ウィリアム・ウォートン」なのでエルモとは違いますが、立ち位置はそっくりですね。

そしてワイルド・ビルは射殺されるという報いを受けるので、『ショーシャンクの空に』で抱えたモヤモヤが晴れたという人もいるようです。

【ショーシャンクの空に】エルモの殺人の矛盾点

「真犯人はエルモ」と示される一方で、いくつかの矛盾点も指摘されているようです。

被害者の状況の矛盾

本作の冒頭、アンディに対し、法廷で妻とその不倫相手の殺害状況が語られます。

これがエルモの話と食い違っているのです。

法廷では
「妻と不倫相手が抱き合ったまま射殺されているのが見つかった」
と言われています。

一方エルモはトニーに「プロゴルファー(不倫相手)が立ち向かってきたので2人とも殺した」と話しています。

アンディと不倫相手が殺されたのは間違いありませんが、その状況が微妙に違っているのです。

法廷の言い分では、「妻に不倫された亭主が妻とその相手の寝室に乗り込み射殺した」というストーリーが想像できます。

犯人をアンディと決めつけ、先入観で殺害状況を証言している可能性もあります。

エルモは「強盗目的でプロゴルファーの家に入った」と言っています。

そして抵抗されたので殺したということのようです。

これが本当なら、2人が「抱き合って殺された」可能性は低いですよね。

また法廷では現場の状況から、「犯人は6連発の拳銃に弾を込め、1人につき4発ずつ撃っている。つまり6発撃った後、また弾を装填して撃っている」「弾を撃ち尽くしてまた撃つほど深い恨みを持っている」とアンディの怨恨説を強く推していました。

その殺害方法が本当だとすると、強盗で入っただけのエルモがそこまで強い殺意を抱くのかどうかという疑問もわきます。

この矛盾が
「エルモが本当にアンディの妻を殺したのか?」
という謎になるようです。

もしかしたら、アンディの事件と偶然同じパターンの殺人事件が他にもあり、エルモはそちらの犯人なのかもしれませんね。

真犯人はアンディ?

また「真犯人はやっぱりアンディなのでは?」という説も根強いようですw

本作は、アンディが車の中で6連発の拳銃にゆっくり弾を込めるシーンと(酒瓶も映ります)、妻が不倫相手といちゃいちゃするシーンが交互に映されるところから始まります。

アンディは拳銃を持ち、妻と相手が事に及んでいる家にゆっくりと向かい…。

そして法廷のシーンに切り替わります。

アンディの言い分は、

「確かに酔っぱらって拳銃に弾を込めて不倫相手の家に行った。でも撃たないで帰って来た。本当だ!」

…いや無理があるだろ!!w

法廷の証言がすべて本当なら、アンディが犯人としか思えません。

動機も充分です。

陪審員たちもそう思ったらしく、アンディは終身刑2回という判決を受け、ショーシャンク刑務所に収監されます。

作中でアンディの心情や真意がほとんど明かされないのも、「アンディが真犯人」と言われる理由かもしれません。

管理人も終盤でレッドが黒曜石のある石垣を掘り返す時に、「やっぱりアンディが真犯人だったんだ」「ここで犯行に使った拳銃が出て来るんだ!」とワクワクしていましたw(違った)

この作品のメインテーマはあくまでヒューマンドラマであり、「どんな場所でも希望を失わないこと」「自由を求めること」の大切さや「人生は何歳からでも変えられる」、生きることを全肯定する作品でもあります。

そんな深いテーマを持つ作品にとっては、真犯人を捕まえて冤罪を晴らすことや、自分を陥れた相手に復讐するというストーリーはかえって邪魔になるのかもしれませんね。

エルモのその後が描かれないのも、本筋とは関係ないからといえそうです。

まとめ

『ショーシャンクの空に』は、1995年に公開された感動作。

真犯人の名前は、エルモ・ブラッチ。

エルモのその後は、映画の中では触れられていない。

エルモは「スタンドバイミー」でクリスを殺した犯人でもある。

エルモの殺人には証言と被害者の状況の矛盾点もあり、真犯人は主人公のアンディではないかという説も根強い。

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