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【タイタニック】碧洋のハートのモデルは?登場シーンやその後についても

映画

1997年に公開されたジェームズ・キャメロン監督の映画「タイタニック」。

美しいダイヤモンドの首飾り「碧洋のハート」は、ジャックとローズのロマンティックな思い出として女性ファンの心をとりこにしました。

「碧洋のハート」の登場シーンやモデルになった実在の宝石、その結末についてもまとめてみました。
(作品のネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

【タイタニック】碧洋のハートとは

「碧洋のハート」(heart of the ocean)、または「ル・クール・ド・ラ・メール」(le coeur de la mer/海の心)と呼ばれている巨大なブルーダイヤモンド。

大きさは56カラット。
1カラットは0.2gなので、約11.2gという破格の大きさです。

実在の宝石「ホープダイヤモンド」がモデルと考えられていますが、劇中では「ホープダイヤよりも高価なダイヤ」と説明されています。

作中では「影の主役」と言われるほど重要なアイテム。

ヒロイン・ローズの婚約者キャルドン・ホックリーが手に入れ、彼女との婚約発表時に贈ろうとしていました。

物語序盤では、「碧洋のハート」を追い求めるトレジャーハンターのロベットが沈んだタイタニック号から引き揚げようとしています。

映画のラストでローズが「碧洋のハート」をジャックの眠る海に沈めるシーンは、多くの女性ファンをきゅんとさせました。

【タイタニック】碧洋のハートのモデル

碧洋のハートのモデルとされているのは「世界最大のブルーダイヤモンド」と言われ、現在アメリカの国立自然史博物館(スミソニアン博物館)に収蔵されている「ホープダイヤモンド」

大きさは45.52カラット。

1カラットは0.2gなので、約9.10g。

…重さで考えると、そんなに大きくない気もしますよね。

婚約指輪などに使われるダイヤモンドの大きさは、平均すると0.2~0.4ctとのこと。

0.2ctの場合、ダイヤの大きさは約3.8mmになることが多いそうです。
0.4ctでは約4.8mm。

4mmは50円玉に空いている穴の大きさ、5mmは5円玉に空いている穴の大きさになるそう。

ホープダイヤモンド45.52ctの大きさは縦:25.60mm、横:21.78mm、厚さ:12.00mm。

大きさとしては五百円玉(直径26.5mm)が近いようです。

重さも五百円玉は7gなのでかなり似ていますね。

つまり、五百円玉大のダイヤモンドと考えると…デカい!w

しかも、とても貴重なブルーダイヤモンドです。

ホープダイヤモンドの価格は推定2~2.5億ドルと言われており、日本円にすると約220~280億円になります。

それよりも高価と言われる「碧洋のハート」、すごすぎて想像できませんね。

【タイタニック】碧洋のハートの登場シーン

映画冒頭:引き揚げシーン

深海調査船によって海中のタイタニック号から古びた金庫が引き揚げられます。

得意げにロベットが開けてみせますが、その中身は…。

「くそったれめ!」

がっかりするロベットとクルーたちですが、金庫に入っていた紙の束を慎重にめくっていくと、その下から裸の女性をスケッチしたコンテ画が出てきます。

「…なんてこった」

その女性が身に着けていたもの…。

首に巻かれた大粒のダイヤモンドのネックレス、それこそがロベットの探し求めていた「碧洋のハート」だったのです。

そして、TV中継を通してこのスケッチ画を見たカリフォルニアの老ローズも、同じように驚きます。

そしてロベットに連絡を取り、はるか北大西洋の海上までふたたび旅することになります。

ロベットの説明によれば、「碧洋のハート」は

「かつてルイ16世は『王冠の青いダイヤモンド』と呼ばれるたぐいまれな宝石を身に着けていたといわれているが、惜しいことに1972年断頭台にかけられ宝石を飾るべき頭を失くしてしまい、宝石もまた行方不明になってしまった…」
「一説にはダイヤモンドも王冠から切り離され、新たにハート型にカットされ、『ル・クール・ド・ラ・メール』になったと伝えられています。それが、いわゆる『碧洋のハート』なんです。今ではあの『希望の星』…『ホープ・ダイヤモンド』の価値を超えるだろうとまで言われています」

しかし老ローズはあっさりと「そうかしら。ひどく重たかっただけよ」と返します。

「身に着けたのは、あとにも先にもこの時だけ」

後で判明することですが、この世紀の宝石もローズの心を捕らえることはありませんでした。

ロベットは『碧洋のハート』に対する保険金請求の古い記録から、タイタニックの沈没直後に保険金請求がされていることを調べ、『碧洋のハート』が実在すること、タイタニックとともに沈んだのは間違いないと考えていました。

「もしおばあさんの言葉どおりなら、おばあさんはタイタニック号の沈んだ、まさにその日にダイヤを身に着けていたことになるんだ」

それまでは老ローズの言葉を話半分に聞いていたクルーたち。

しかしどうやら本当に『碧洋のハート』の行方を知っている、となり現場はがぜん盛り上がります。

映画序盤:婚約者キャルから『碧洋のハート』を贈られる

年上の大金持ちキャルドン・ホックリーとの不本意な婚約に絶望していたローズは、タイタニック号から身投げしようとし、ジャックに助けられます。

キャルは身投げをするほどローズが塞ぎこんでいると思い、慰めようと大きな黒い宝石ケースを手渡します。

「私の、君への想いの証だと思ってもらえると嬉しいんだが…」

箱の中には『碧洋のハート』がきらめいていました。

「まがまがしくも碧い石は、手術用メスの刃先にも似た無数の鋭い光刃を内に宿して、無限に反射を繰り返しながらきらきらと光り輝いている」

とキャメロン監督の脚本にあります。

キャルはローズの首に手を回し、ダイヤのネックレスを飾ってあげます。

「僕が君にしてあげられないことなんて、この世にあるはずがない。さあローズ、僕に心を開いておくれ」

しかしローズの心は動きませんでした。

完成版ではカットされた老ローズのモノローグには、こうあります。

「キャルの言葉に嘘はなかったわ…。でもそれは、キャル自身に照り返す輝きでしかなかったの。偉大なる者、キャルドン・ホックリーを飾り立てるだけの輝きに過ぎなかった。それは冷え切った宝石…。言うなれば『氷のハート』だったのよ」
「そう、あの宝石は犬の首輪のように私の喉元を飾っていたの」

女性ならうっとりしてしまいそうなシチュエーションですが、ローズにとっては自分を締めあげる首輪に近いものだったのです。

キャメロン監督は、この時のキャルについて

「船から身を投げようとしたローズを、キャルは自分なりに慰めようとしているんだ。でも悲しいかな、彼は宝石を贈る以外にその方法を知らないんだよ。宝石箱を差し出されたローズにとって、そんな物理的な慰めほど辛いものはない。『ああ、勘弁して。今いちばんいらないものは、あなたからの新しい宝石なのよ』」

と説明しています。

大人になってからだとキャルの気持ちもちょっと分かりますね…。

身投げをするぐらいなら、婚約を解消することもできたローズ。

しかし家の負債を返すため、母親を助けるためには結婚を受け入れなければならなかったのです。

若く美しい花嫁を手に入れようとするキャルと、これからの運命を思うローズとの感情のすれ違いが視聴者に印象付けられるシーンです。

映画中盤:『碧洋のハート』を着けて絵のモデルになる

タイタニックと言えばジャックとローズの舳先での例のシーンが有名ですよね。

あの後、ふたりはこっそりローズとキャルの泊っている『百万長者のスイート』に忍び込みます。
(今だったら『億万長者のスイート』かも?)

ローズは金庫を開け『碧洋のハート』を取り出すと、ジャックに差し出します。

「これは?サファイヤかい?」
「ダイヤモンドよ。とても珍しいダイヤモンドなの。『碧洋のハート』と呼ばれているわ」

そして、あるお願いをするのです。

「ねえ、お願いがあるの。あのフランスの彼女みたいに、私を描いてちょうだい。そのダイヤを身に着けて」
「ただそれだけを身に着けて」

…序盤でジャックが見せたスケッチ画(パリで描いたヌードデッサン)に、対抗意識があったのでしょうか?

ローズは裸になり、ジャックのいうとおり寝椅子に横たわるポーズを取ります。

ロベットが引き揚げたあのスケッチ画が、まさにこのポーズですよね。

実はこのデリケートなシーンが、ジャック役レオナルド・ディカプリオとローズ役ケイト・ウィンスレットの初顔合わせの日だったそうです(!)。

ディカプリオによれば「互いに知り合って間もない段階のほんの初期に、いちばん重要なシーンを撮ることはよくあること」だそうで、

「ケイトは素晴らしいよ。ちっとも恥ずかしがったりしなかった。何より、ぎくしゃくした空気を先に吹き飛ばしたのは彼女の方なんだ」
「ケイトはいきなり僕にちらっと胸を見せたんだよ。僕には何の準備もなかった。彼女の方が上手だったということさ」

おちゃめなケイトのいたずらによって、ずいぶん気持ちが楽になったというディカプリオ。

キャメロン監督も、顔合わせ初日にこのシーンを撮影したことで、ふたりの緊張感がうまく画面にあらわれ、最高の演出になったと書いています。

ちなみに、このローズのスケッチ画を含め、ジャックの描いた絵はすべてキャメロン監督の手によるもの。

実際のケイトはビキニ姿でモデルになったそうですが、監督が想像力を駆使してヌードに仕上げたそうです。

さすがですね!

ローズはスケッチが終わると『碧洋のハート』と絵を金庫に戻し扉を閉じます。

物語冒頭の引き揚げシーンでは、金庫には残されていませんでした。

『碧洋のハート』はいったい何処にあるのか?

謎を残したまま物語は進んでいきます。

映画後半:ジャックが『碧洋のハート』を盗んだ濡れ衣を着せられる

運命の夜、氷山を避けられず、ぶつかってしまうタイタニック号。

ローズは母親とキャルにも知らせようと部屋に戻ろうとし、ジャックも同行します。

ふたりがローズの個室に近づくと、廊下で待ち構えていたラブジョイ(キャルの部下)に捕まってしまいます。

ローズのことは「お嬢様」と呼んで丁重に扱うラブジョイですが、隙を見てジャックのオーバーコートのポケットに『碧洋のハート』を滑り込ませます。

目的はもちろん、邪魔なジャックをローズの周りから排除するため。

ローズとキャルの居室に戻ると、ジャックは身体検査をされ、ポケットからネックレスを取り出されます。

呆然とするローズとジャック。

「こんなのウソだ、ローズ。信じちゃいけない!」
「ジャックが盗ったなんて、そんなはずないわ」
「こいつらがおれのコートのポケットに入れたんだ!」
「それはどうかな。これは君のコートですらないではないか」

必死に否定するふたりですが、ラブジョイがジャックの着ていたコートの名札を読み上げます。

そこにはジャックではない男性の名前がありました。

ジャックのコートは盗難届が出ていたものだったのです。

ローズは裏切られたような気分で混乱し、ジャックの必死の叫びも耳に届きません。

事件の白黒よりも、展開そのものに打ちひしがれてしまいます。

視聴者には仕組まれたものだと分かっていますが、ローズはジャックの無実を信じ切れるのか、それとも…という展開にハラハラさせられるシーンですね。

この後ローズはキャルから平手打ちを受け、ジャックは階下の保安士官室の配水管に手錠でつながれてしまいます。

ローズは救命ボートに乗ることを拒否し、ジャックの元に向かいます。

「どうして僕がやったんじゃないって分かったんだ?」
「分からないわ。…違うの、前から分かってたの」

キャメロン監督は先の「純粋な愛から生まれる信頼を問うシーン」のアンサーとして、閉じ込められたジャックを助けにやって来るローズを描いているそうです。

視聴者としては「良かった!」と胸をなでおろすシーンですね。

映画終盤:キャルが『碧洋のハート』を持ち出す

船が沈み始め、避難する乗客で船内は大混乱になっています。

キャルも金庫から札束と『碧洋のハート』を取り出し、オーバーコートのポケットにしまいます。

そしてラブジョイとともに船首へ向かいます。

札束で乗務員を買収し、救命ボートにさっさと乗るつもりだったのです。
(当初は女性や子供を優先してボートに乗せ、男性は後まわしでした)

首尾よくボートに乗れるときになって、やはりローズのことが気になるキャル。

ジャックといっしょにいるローズを見つけ、その恰好に驚きます。

ローズは水に濡れて動きにくいドレスを脱ぎ、下着同然の姿でうろうろしていたからです。
(1912年当時の風紀や上流社会の女性道徳では「あるまじき恰好」だったようです)

「おまえは…なんて恰好をしているんだ。よく見てみろ」
「さあ、これを羽織れ」

自分のコートを脱いでローズに着せかけるキャル。

…そう、ここで『碧洋のハート』はローズの元に移るんですね!
しかしキャルはまだ気が付いていません。

ローズはジャックに説得されて、いったんは女性たちが乗る救命ボートに乗り込みます。

しかし離れていくジャックを見て決心し、手すりを這い上がってまたタイタニック号へ。

抱き合い何度もキスを交わすふたりを見て、キャルの怒りは頂点に。

ラブジョイのピストルをひったくり、絶叫しながら発砲します。
もちろんふたりには当たりません。

ジャックとローズが逃げてしまってから、ようやく『碧洋のハート』をコートに入れていたことに気が付くキャル。

おかしくてたまらないといった様子で高笑いします。

怒りが高まりすぎて笑う演技、最高にキレてますね。

映画の完成版ではカットされてしまいましたが、キャルはラブジョイに「あのダイヤ、おまえにくれてやってもいいんだぞ。…もし取り戻せたならな」とも言っています。

そしてピストルをラブジョイに返し、そのまま退場。

ラブジョイはしばらく考えたあと、ふたりを追って海水に覆われたサロンへ向かいます。

この後のジャックとラブジョイの対決は諸事情のため丸々カットされており、幻に。

残念…。

監督はジャックにヒーロー的な活躍をさせたくて対決シーンを撮ったそうですが、テスト試写会の観客からさんざんな評価を受けたと嘆いています。

「観客はジャックが人を殴るところを見たくないんだ」そうです^^;

完成版ではラブジョイはふたりを見つけられないまま退場します。

映画ラスト:『碧洋のハート』を海に…

場面は1996年に戻り、夜の北大西洋。

年老いたローズがひとり甲板を歩いていきます。

胸に握りしめているのは『碧洋のハート』。

ローズは宝石を売らず、ずっと持っていたのです。

ナイトガウンに裸足で、タイタニックが沈没したあの夜と同じような姿で船尾甲板の手すりに近づくと、はるか下の黒い海面を覗き込みます。

――やがて微笑みを浮かべると、手の中のネックレスを惜しむことなく手すりの外へ。

『碧洋のハート』は海面に着水すると小さな水しぶきをあげ、ゆっくりと沈んでいきます。

映画のラスト「漆黒の北大西洋の海底に、ダイヤモンドは沈んでゆく。その大粒の全身をきらめかせながら、果てしのない深みに吸い込まれてゆく」と監督は書いています。

『碧洋のハート』――『ハート・オブ・ジ・オーシャン』はその名にふさわしい場所へ、永遠に消えていったのです。

「ホープ・ダイヤモンド」を越えるといわれる宝石をローズが売らずにずっと持っていたこと、そして最後に海へ返す(?)ところは様々な解釈ができ、興味深い場面ですね。

まとめ

映画「タイタニック」に登場する「碧洋のハート」とは、美しいダイヤモンドの首飾り。

「碧洋のハート」(heart of the ocean)、または「ル・クール・ド・ラ・メール」(le coeur de la mer/海の心)と呼ばれている巨大なブルーダイヤモンド。

モデルとなったのは、「世界最大のブルーダイヤモンド」と言われ、現在アメリカの国立自然史博物館(スミソニアン博物館)に収蔵されている「ホープダイヤモンド」。

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