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「さんかく窓の外側は夜」映画のネタバレ!結末と原作との違いについても

映画

2021年1月22日に公開が決定した「さんかく窓の外側は夜」

原作はちょっと変わったテイストを持つミステリーホラーとして、独特の世界観が人気の作品です。

霊や呪いの怖さあり、BLっぽいシーンやバディものとしても秀逸な「さんかく窓の外側は夜」、先日映画版のノベライズが先行発売されました。

そこでひとあし先に原作と映画版の違いやあらすじ、結末を総まとめ!

映画版ノベライズの内容をネタバレして作成しています。
ご注意ください。

映画版「さんかく窓の外側は夜」簡単なあらすじ

書店で働く三角康介(みかどこうすけ)は霊が見える特異体質。

ひょんなことから除霊師(?)冷川理人(ひやかわりひと)と共に心霊探偵(特殊清掃)を始めることになる。

未解決の連続殺人事件の真相に近づくが「ヒウラエリカにだまされた」と言い残す殺人犯の声が・・・。

ヒウラエリカとは何者なのか?
彼女の目的は?

死者の残した謎のメッセージと、三角、冷川、エリカの過去が明らかになっていく――。

原作1巻3話の「バラバラ殺人事件」をベースに、5巻の「半澤さんの奥さん呪われる」「冷川さんの過去」「掌光会の顛末」のエピソードが盛り込まれています。

不自然さがなくきれいにまとまっているので、原作を知っていると「こうつなげて来たか!」と楽しめますよ。

さんかく窓の外側は夜ネタバレ!映画版と原作の違い

冷川理人の過去

冷川さんの過去が明らかになる5巻のエピソードが、クライマックスで生きてきます。

冷川さんの母親が属していた宗教団体「掌光会」で「大掌様」と呼ばれ、呪いを祓う役目をしていた部分は同じ。

また施設で集団殺人が起き、救出された部分も同じです。

違うところは、冷川さんの過去のキーアイテムが「母親がつけていたペンダント」から「母親からもらった青い万華鏡」に。

信者たちは冷川さんの呪いの力で殺されたのではなく、呪いの影響を受けてお互い殺しあった。

母親は冷川さん本人が殺したのではなく、力の影響を受けて錯乱した信者のひとりによって殺された。

原作では、三角くんは冷川さんの壮絶な過去を半澤さんからの伝聞やネット記事で知ることになるため、実際の場面に居合わせることはありません。

映画版では半澤さんから聞いた後、呪いの貯金箱に近づくことで冷川さんの過去の場面に取り込まれてしまいます。

そこで「大掌様」と呼ばれ菜食を強要されるところや、「運命とは何か」を教えられるところ、母親から遠ざけられるところ、信者たちがお互い殺しあう場に遭遇します。

三角くんは目の前で冷川さんの生い立ちを知ることになります。

その後消えてしまった冷川さんを探し、幼い姿で隠れていた厨房から連れ出すのは三角くんです。

「俺といれば怖くなくなりますよ」という言葉を三角くんから冷川さんにかけるシーンは冒頭と対になっており、感動的です。

三角康介の過去

映画版三角くんの設定で違うところは、幼い時に同級生を見殺しにしてしまった過去を持つところ。

小さな時から霊が見えた三角くんは、幼い時にはそれが「人」か「人でないもの」か区別がつかず、見えたそのままを友達に話してしまっていたため、「変な子」「嘘つき」と思われていました。

同級生はよくそれをからかい「変なおじさんがいる」「危ないからやめよう」と止めた三角くんを嘲笑いながら用水路に突入します。

しかしそこには本当に霊がいたのです。

同級生はひとり流されて亡くなり、三角くんはその場面を何度も夢に見るほどトラウマになっています。

原作の三角くんと違い、映画版の三角くんは冷川さんと同じく特異な力のせいで近い人を失ったことがあります。

そのため、冷川さんに対する共感もより強くなっているようです。

ヒウラエリカ(非浦英莉可)の設定・過去

原作では友人もおり、普通の高校生活を楽しんでいるように見えるエリカ。

映画版ではクラスメイトからは距離を置き「目立たず」「溶け込んでやり過ごす」というポリシーで生活しています。

また呪いを強くするために食事制限をさせられたり、能力を失うから男性とは付き合うなと強制されているようです。

同級生に比べてかなりストイックな高校生活を送っていますが、それに反抗する気はもうないと書かれています。

また原作では「仕事」をするたびに高額の報酬が振り込まれていましたが、映画版ではお金は受け取っていないようです。

「お金儲けに興味がない」というモノローグもあります。

原作に比べ、何事にももう興味を示さなくなっているような印象を受けるエリカ。

アンニュイな平手友梨奈さんのイメージにぴったりかもしれませんね。

エリカの過去も原作とはかなり違っています。

原作では両親とも健在で、父親は宗教に傾倒し「先生」に協力しています。

映画版では母親は通り魔から幼いエリカをかばって死亡。

エリカは母親の死を目の前で見、その時はじめて「呪い」の力を使います。
(犯人を精神崩壊させる)

父親は妻の死を「先生」の力で乗り越え、宗教を盲信。

エリカの力のことを先生に話し、先生の「仕事」に協力させます。

原作よりもかなりハードモードなエリカちゃんの過去。

とくに母親が既に死亡しているというのはちょっと悲しいですね。

原作では母親が彼女の逃亡に力を貸してくれるのですが・・・。

映画版では「先生」逃亡後、「掌光会」も解散しそうなので、エリカちゃんも「呪い屋」から解放されそうなのが救いです。

最後に、
「穢れも呪いも完全にはなくならないだろうけど」
「大丈夫、なんとかやってく。・・・これからも私は、死と一緒に生きていく」
と自分の運命を受け入れ、新しく歩き出すエリカちゃん。

原作でもこんな風にしっかりと「先生」と決別できる日が来るといいですね。

真犯人「先生」の正体

原作9巻時点では、三角くんの父親であることがほぼ確定気味の「先生」。

映画版の先生はオリジナルの設定になっています。

名前も判明しており、映画の公式サイトでは「石黒哲也」(筒井道隆)となっていますが、ノベライズでは名前は出てきません。

映画版では「先生」は「掌光会」代表であり、裏では暴力団ともつながりのある真っ黒な宗教団体の教祖的存在です。

政治家などから依頼を受け「人を呪い殺す」ことで多額の資金を集めています。

呪いの力はエリカちゃんが「逃げ出せない」と思うほどは持っているようですが、冷川さんからは「力はたいしたことない。ずる賢いだけの小さな男」と言われています。

エリカ<<<<先生<<<<<<<<<<<<<<冷川 くらいでしょうか?

映画版の先生は呪いの力は少なく、自分が宗教団体の中で上位につくために15年前幼い冷川さんを利用してクーデターを起こそうとし、失敗。

信者たちは互いに殺し合い全員死亡してしまいます。

先生はなんとか生き残り、冷川さんの万華鏡を「呪いの源」として奪い、逃走。

ふたたび信者を集め自分が教祖となり、エリカの力を利用して呪い代行屋となり莫大な資金を集めていました。

そのため、原作のミステリアスで強力な呪いを持つ先生のイメージではなく、教祖ごっこをして大金を集めるという小物という設定になってしまっていますw

見た目もうさんくさい宗教家そのものといった描写になっています。

「紫の衣装」や「金糸の刺繍のマント」「七色の帽子」を身に着けており、エリカからは「趣味悪い」と言われています。

原作の先生は好きなキャラなので、この改変は少し残念ですね。

また先生の力が「たいしたことない」と言われたことで、相対的にエリカちゃんの力も縮小されてしまい、これもがっかりポイント。

原作では最重要キャラである先生の設定が別キャラに変えられたことで、映画の続編の可能性が低くなったのも残念ですね。

そのほか原作と違うところ

・舞台が横浜

・物語序盤で「契約」「縛り」としてつけられた三角くんの腰の△あざがラストでは消える
原作ではあざは最近登場していませんが、まだついたままだと思われます。

・半澤さんの奥さんの呪いが解けない
原作では改心したエリカが半澤さん宅に向かい、奥さんと対峙して呪いを解きますが、映画版では「(呪いが強すぎて)解けない」ため、呪いの力の源である「貯金箱」を壊しに行くことになります。

・迎系多(むかえけいた)が出て来ない
原作1巻から登場する人気占い師の迎はまったく出てきません。
好きなキャラなので残念・・・

さんかく窓の外側は夜・映画の結末ネタバレ

「先生」が作った「呪いを集める貯金箱」を壊すため、雑居ビルに入る三角とエリカ。
(冷川とはケンカ別れしてしまったため不在)

黒い呪いの影が襲ってくるが、エリカが立ち向かい自分の中に呪い(=死)を取り込む。

雑居ビルの「穢れ」が解き放たれ、それに感化された人々による暴動が町中で起きる。

三角はひとり呪いの「核」を探すために奥へ。

しかし強力な呪いに対抗できず倒れてしまいピンチに。

そこへ冷川が登場。
腰につけた契約の印のおかげで、三角の居場所が分かるという。

冷川と三角は協力して呪いを祓い、元凶である「核」を見つける。
それはかつて冷川が母親からプレゼントされた万華鏡だった。

万華鏡には冷川や多くの信者たちの憎しみの念がこめられており、暴走。

冷川と三角も取り込まれてしまう。

そこで三角は冷川の壮絶な過去を知る。

15年前冷川が幽閉されていた施設は殺し合いの場、血の海となっていた。

「お母さんも僕が殺した」とつぶやき消えた冷川を探しまわる三角。

厨房に隠れている冷川は、幼い時の姿だった。

「大丈夫。俺と一緒にいれば怖くなくなりますよ」という言葉を、今度は三角が冷川に告げる。
冷川と三角は手を取り合い、過去から脱出する。

先生はふたたび逃走し、半澤が追っているが見つけるのは難しい。

教祖(先生)がいなくなったため、エリカの属していた団体も解散。

エリカは解放されたようだ。

契約の印が消えた三角は冷川のところへ戻るか決めかねているが、もしまた出会うことがあったら――。

まとめ

「さんかく窓の外側は夜」映画版では、主人公三角やヒロイン非浦英莉可の過去や設定が変えられている。

大きく変えられているのは、黒幕の「先生」。

原作では強い力を持ち、三角の父親ということがほぼ確定しているが、映画版ではオリジナルの設定になっていて、力もそれほど強くない模様。

また原作の一巻から登場する人気キャラ迎系多(むかえけいた)は出てこない。

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