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ダイヤモンドの功罪は気持ち悪いしつまらない?面白いという意見も

漫画・アニメ・感想・考察

『ダイヤモンドの功罪』は、”天才”と呼ばれる一人の少年が大人たちの期待を背負いながら、仲間と切磋琢磨する野球と青春の日々をつづった物語。

「このマンガがすごい!2024オトコ編」1位にも選ばれた実力派の作品です。

でも「気持ち悪い」「つまらない」と言われることがあるよう。

どんなところが気持ち悪くてつまらないの?

そのほか「面白いよ!」という口コミもまとめました。

参考になったら嬉しいです♪
(※2023年12月時点の情報です。作品のネタバレを含んで作成しています。ご注意ください)

【ダイヤモンドの功罪】ここが気持ち悪い

『ダイヤモンドの功罪』は週刊ヤングジャンプで連載されている野球漫画。

天才少年が活躍する、よくあるスポーツものに思えますが…。

青春で野球な漫画なのに「気持ち悪い」と言われてしまうのは何故なのでしょうか?

主人公の周りの大人が気持ち悪い

「主人公・綾瀬川の周囲の大人たちが気持ち悪い」という口コミがたくさんありました。

本作の主人公・綾瀬川次郎は天賦のスポーツの才に恵まれた小学5年生。

その才能は、ただ「運動神経がいい」というレベルではありません。

体格もセンスも天から与えられた「ギフテッド」級。

テニスや水泳、体操などの習い事を始めると、すべて人並外れた速さでものにし、先に通っていた子どもたちをやすやすと追い抜いてしまいます。

そして、ジュニアオリンピックレベルの記録をあっさり出してしまうのです。

それを目のあたりにした子どもたちは「習い事をやめる」と言いだしたり、「もう練習しても意味ない」「別のスクールに行ってほしい」「また負けて怒られる」と泣き出したり…。

「自分のせいで泣く子がいる」「頑張ってきた夢をあきらめる子がいる」と、綾瀬川はどのスクールも自分から辞めていきます。

そんな”天才”ゆえの孤独の中で野球に出会い、チームメイトとスポーツする喜びを初めて感じるのですが…。

「気持ち悪い」と言われるのは、綾瀬川の周囲にいる大人たちの行動です。

綾瀬川の指導に当たるコーチや監督たちは、彼のダイヤモンドのような才能に魅せられて、次々とエゴに満ちた行動を取ります。

父親が自分の子どもより綾瀬川に入れ込むあまり家庭が崩壊し、仲良しのチームメイトが退団するという悲劇も起きます。

もともとは子どもたちのことを考え、厳しくも的確な指導をする人たちなのに…。

「この才能を前にして、おかしくならないほうがおかしい」

綾瀬川がようやく見つけた居場所である弱小少年野球チームの監督は、独断で彼をU-12の日本代表選考会に推薦します。

水泳もテニスも体操も野球も、”みんなと仲良く、楽しく”プレイしたかった綾瀬川。

でも自分の才能と、周りの大人たちがそれを許してくれません。

野球チームの監督は、「綾瀬川を日本代表にしたい」という自分のエゴを、チームメイトの願いにすりかえて、彼を説得します。

「君はもっと上に行くべきだ」という大人のエゴは、彼をひどく傷つけるものでした。

優秀な指導者、まっとうな大人でさえも、綾瀬川の前では脳を焼かれ、ただただその才能に焦がれひれ伏す一人の愚かな人間になってしまう…(言い過ぎ)。

綾瀬川に魅了された大人たちの行動が「気持ち悪い」ところは確かにあります。

でも、もし目の前に、それほどの素晴らしい素質を持つ子どもがいたら。

”原石”ではなく、磨き抜かれたダイヤモンドの塊のような才能を目にしたら。

そしてその才能を、無駄に消費しているのを見たら。

悪気はなくても、同じような行動をとってしまう可能性は、誰にでもあります。

これが『ダイヤモンドの功罪』の”罪”の部分なのかもしれないですね。

ダイヤモンドは優れた宝石ですが、暗闇で自ら光ることはありません。

でもほんの少しの光があれば、世界が彼に気づく。

綾瀬川の周りの大人たちは、自分がその光になりたいと思ってしまうのかもしれません。

綾瀬川のやりたい野球が気持ち悪い

少数ですが、綾瀬川がやりたがっている「野球が気持ち悪い」という意見がありました。

綾瀬川は基本的に優しく明るく、素直で賢い、いわゆる「良い子」です。

かといって優等生ぶっているわけではなく、天性の素質が「良い子」のようです。

野球をするのも、「みんなと楽しく」やるのが目的。

でも、そんな綾瀬川の目指す野球が「気持ち悪い」と感じる人もいるようです。

野球に限らずですが、スポーツは勝負であり、闘争心が欠かせないものですよね。

「みんなと仲良く・楽しくやる」というのも勿論大事ですが、
【野球を本気で楽しめるのは、本気で勝とうとする人間だけよ】(『おおきく振りかぶって』より)
楽しくやるには、「勝つ」という意志が大事だと思います。

ところが、綾瀬川は「スポーツが致命的に向いていない」と言われるほど、闘争心に欠けています。

自分が勝つことよりも、相手が負けて怒られることを苦にして、試合中もわざと打たれようとするなど、スポーツマンシップに反する行動をとろうとします。

相手にしたら「バカにするな!」と思いますよね。

綾瀬川は「みんなで楽しくやる野球」をやりたいのかもしれませんが、それはきれいごと。

「勝てなくてもいい」なんて、チームメイトにも相手にも失礼です。

手加減なし、全力でぶつかってこそ、勝っても負けても楽しいのではないでしょうか。

【ダイヤモンドの功罪】ここがつまらない

「『ダイヤモンドの功罪』がつまらない」という口コミもあるようです。

どんなところが「つまらない」と思われているのでしょうか。

展開がワンパターン

本作は2023年12月現在、単行本3巻まで発売されています。
(最新4巻は2023年12月19日発売予定です)

その3巻分の中でも繰り返されるのが、
「綾瀬川が野球ですごい結果を出す」→「大人が魅了されて勝手に行動する」→「チームメイトとなんやかんや・綾瀬川が落ち込む」→「大人たち何も聞かない・自分たちで勝手に判断する」→「綾瀬川結果出す」→「チームメイトとなんやかんや・綾瀬川落ち込む」→「大人たち聞き取りしない」…。

『闇のおお振り』と言われるのも分かりますねw

野球の試合の描写と同じくらい登場人物の心情描写に力が入っているのですが、全然スカッとしない展開ばかりが続きます。

ただ、どのキャラにも悪意はありません。

大人は大人なりに、子どもは子どもなりに相手を考えて行動し、発言しているのですが、それが絶妙にかみ合わないままストーリーが進むことも。

本音を言えない(言わない)ままの会話のずれが、読者をやきもきさせます。

現実でもこうやってタイミングを逃して、思わぬ方向へ事態が転がっていってしまうこと、ありそうですよね。

話が進まなくてつまらない

また「綾瀬川がウジウジ喋ってるだけで試合が進まないからつまらない」という意見もありました。

野球漫画と思って読んだら、全然試合をしないし主人公はウジウジしてるし、仲間とはギスギスしてるし、爽快感がなくて「つまらない」と思う人もいそうです。

単行本で読むと、試合の部分は意外と短く、さくっと読めるのですが、週刊ペースだと綾瀬川の心情描写だけで終わることもあるので、イライラしてしまうかもしれないですね。

「天才ピッチャー綾瀬川が無双してスカッとする展開を見たい!」という人は、「主人公がウジウジしててつまらない」「話が進まないからつまらない」となってしまうかもしれません。

【ダイヤモンドの功罪】ここが面白い

「気持ち悪い」「つまらない」と言われる『ダイヤモンドの功罪』ですが、「面白いよ!」という声もたくさんあります。

どんなところが面白いのでしょうか?

今までにない最強主人公が面白い

本作の主人公・綾瀬川の最強っぷりと、それにそぐわないメンタルよわよわなところが「新しい」「面白い」と言われているようです。

管理人も、『おお振り』の三橋と似ているようで、また違ったタイプのよわよわ主人公だなと感じましたw

「天才の光と影って感じの切り口がとても面白い!」という意見もありましたが、ただの「光と影」「栄光と挫折」というストーリーではないところが、本作のユニークなところ。

普通の野球漫画だと「栄光と挫折」は主人公が味わうパターンですが、(そして主人公の成長につながるパターンですが)、本作は”周囲の人間”がそろって「栄光と挫折(挫折マシマシ)」を味わわされる珍しいパターンです。

綾瀬川はメンタルこそやられがちですが、野球に関しては圧倒的な才能で周りを寄せ付けません。

野球で絶望を味わったことはないんじゃないかな?(読み切り除く)

作中でも、彼がいかにとてつもない、想像をはるかに超えた能力を持っているかが描写されます。

漫画だからこそ許される、「こんな奴いねーだろ!」な最強キャラ。

彼の周りの凡人や秀才を軒並み粉砕し、指導者の脳を焼き、魅了する無邪気な天才ピッチャー。

いちばん恐ろしくて面白いのは、綾瀬川に”天才”の自覚がないことかもしれません。

「私は『いけいけ綾瀬川!まわりのすべてをぶっ壊して、ボロボロで誰も届かない高みに立て!』と思っています」という声も。

天才は孤独であるとはよく言われますが、綾瀬川もたった一人で誰も到達したことのない高みに立つのでしょうか。

それとも…。

読み切りではプロ野球選手として活躍し、完全試合を達成する未来が描かれていますが、まだ確定ではありません。

今後の展開が、とても楽しみです♪

まわりの人間が狂わされていく様子が面白い

「綾瀬川に周囲の人間が狂わされていくのが面白い」という口コミがありました。

これもなんとなく分かりますw

今までの野球漫画にない特徴として、主人公の周りの大人たち(家族・指導者)のドロドロした感情や、大人ならではのズルい部分を隠さず描いているところが挙げられます。

「脳を焼かれる」という表現がまさにぴったり。

先でも紹介しましたが、本作が「気持ち悪い」と言われる理由でもあります。

「綾瀬川は才能の輝きゆえに周囲をおかしくしていくファム・ファタル」
「”天才”とか”才能”とかがヘキの人は絶対に狂ってしまうから読んで欲しい」
「”自分や我が子が狂わない保証はあるか?”って自問自答してしまう漫画」

など、読者も魅了する綾瀬川の才能。

凡人としては、こんな天才が実在したら、やっぱり狂わされてしまいそうですw

爽快感はないけど面白い・面白いけど万人受けはしない

「さわやかな漫画じゃないけど面白い」
「野球漫画とは思えないほど暗いけど面白い」
「3巻辛すぎて先が読めないよ…でも面白い」

など、「面白いけど爽快感はない」という口コミがありました。

矛盾してない!

不思議!

「心えぐってくるけど面白いので未読の人は読んでほしい」
「面白いんだけど読んでて疲れる。げっそりする…」
「読めば読むほど落ち込んでくスポーツ漫画です。 でも面白いから読んじゃう」

など、高評価なのか低評価なのか分からない意見もありました。

読者の方もメンタルの強さが試されますね。

絵柄は少年ジャンプでも通用しそうな可愛い画風なのに、内容はがっつり大人向けです(アダルトの意味でなく)。

スカッと爽やか野球漫画!と思って読むと大変なことになるので、おすすめしにくいという意見もありました。

管理人も、この漫画を小中学生の時に読んでいたら、非常にやばかったと思いますw

大人で良かった…。

読み切りも面白い

『ダイヤモンドの功罪』は、週刊ヤングジャンプで連載する前に、4本の読み切りが発表されています。

『ゴーストライト』『ゴーストバッター』『可視光線』『サインミス』というタイトルで、綾瀬川のほか、捕手の雛桃吾も登場しています。

読み切りでは綾瀬川は高校生~プロ野球選手になっているので、「ダイ功」の未来の話と考えることもできます。
(綾瀬川のユニフォームの字が違うので、完全な未来ではなく、パラレルという説もあるようです)

本作に時々挿入される、高校生と思われる綾瀬川の描写は、この読み切りを読んでいるとさらに深く楽しめます。

また『ダイヤモンドの功罪』で綾瀬川がどんなに大変な目にあっても、この読み切りの未来があるなら、そんなに悪くない青春だったんだという安心感も持てます(?)。

読み切り4作は、現在「ヤンジャン!」「となりのヤングジャンプ」で無料で読むことができます。

読む順番は『ゴーストライト』『ゴーストバッター』『可視光線』『サインミス』がおすすめです。
(※「ゴーストライト」は死ネタがありますので、苦手な人は注意してください)

平凡な野球漫画には飽きた!心に突き刺さって血がドバドバ出るような青春ものが読みたい!という人におすすめの『ダイヤモンドの功罪』。

「このマンガがすごいオトコ編2024」の1位にも選ばれています。

気になった人は、ぜひチェックしてみてくださいね。

>>ダイヤモンドの功罪を安く読むには?漫画rawは違法?

まとめ

『ダイヤモンドの功罪』は、”天才”と呼ばれる一人の少年が大人たちの期待を背負いながら、仲間と切磋琢磨する野球と青春の日々をつづった物語。

人気の作品だが「気持ち悪い」「つまらない」と言われることがある。

気持ち悪いと言われる理由は、主人公の周りの大人が気持ち悪い・綾瀬川のやりたい野球が気持ち悪いなど。

つまらないと言われる理由は、展開がワンパターン・話が進まなくてつまらないなど。

面白いと言われているところは、今までにない最強主人公が面白い・まわりの人間が狂わされていく様子が面白い・爽快感はないけど面白い・面白いけど万人受けはしない・読み切りも面白いなど。

>>ダイヤモンドの功罪の意味は?地獄と言われる理由も

>>ダイヤモンドの功罪とおおきく振りかぶっては似てる?パクリという噂も

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